2.2
頭を抱えたくなるような、もうどうでもいいような気持ちで目覚まし時計を見た。唯今の時間、5時10分。
「早っ」
ってことで二度寝しよ。また寝たら、シルフも猫に戻るかもしれないし。きっとこれは夢だ。
「凛乃!!」
がばっと布団をはがされて、シルフが私に詰め寄ってくる。寒い空気が体に染みる。どうやらこれは夢にしてくれないらしい。
「私、どうすればいいですかっ!?」
「私に聞かれてもさ‥‥。取りあえず、服を着てくれないかな?端から見たら変な光景だよ」
「そうですね」
私は仕方なくベッドから起きて、シルフが着れそうな服を探した。自分の部屋にあるクローゼットの中もタンスの中もどれも、シルフには小さい物ばかりなので見付からない。
なので、パパの洋服タンスに忍び込み、服を一着頂いてきた。
人間になったシルフは私よりかなり大きい。170センチは越えていると思う。
髪の長さは耳が隠れるくらい。前髪は目にかかるぐらいで分けてある。目はつり目でちょっと鋭いかな。体型は細い。腕とか足とか筋肉があまりついてないように見える。
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