夢幻


追いかけても追いかけても届かない。宙を舞う胡蝶はあまりにも妖艶に見えた。
美しい君を捕まえられない。


君は何処へ行く?

君は何処へ消える?


蜘蛛の巣に掛かるぐらいなら、僕の元で綺麗に舞っていてよ。

それなのに君は離れていく。

いつまでも空を舞う君が一番綺麗なんだと気付くのは何時になるだろうか。

今日もまた君を追いかける。


遠く遠く。


遥か彼方へ



君の姿が見えなくなるまで。