Addio


あなたの毛並が好き。
いつもお手入れされたフサフサのつやつやの、毛並を撫でたくなるの。

首を撫でれば気持ち良さそうに首を伸ばす。
そんな姿が最愛しい。

かわいらしい鳴き声が好き。
そんな鳴き声ですり寄って来られると、胸がきゅんとしちゃう。

食べすぎはよくないから、少しだけだよ?


イツカラ。


いつからその姿を見なくなったんだろう。
おもちゃでそばえる姿も。
幸せそうに日なたぼっこする姿も。


最後に触れたてのひらは、
──とても冷たかったんだ。


Addio
(その言葉も言えずに)





For:星屑にララバイ様
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