理解は出来たのさ



目が覚めた。それはもうバッチリスッキリと。
体をバキバキとならし辺りを見回す。今さらだかここはどこだろう。自分の部屋はもっと散らかっていて真っ白ではなかった。
なんかおかしいなあ。
死んだと思ってたのになぁ。なんでここにいるんだろう。もしかしてここは天国?まさかなあ、カミサマなんて信じてなかったし無宗教だった。
がちゃりと扉が開いた。白衣を着た男が入ってくる。
「あぁ、目が覚めたようだね。体の調子はどうだい?痛いところとか悪いところはあるかい?」
「いいえ、特には。」
「そうか、それは良かった」
目の前の男は医者なのか?だったら納得がいく。死にそうだったが病院に運ばれて一命を取り止めたわけだ。それにしても真っ白な部屋のお陰で目がチカチカする。
「君は自分の状況が分かるかい?」
「死にそうになったところを助けられて一命を取り止めた」
「そうだ。そしてもう一つ。君はサイボーグになったんだ。」
サイボーグ?なんだそれ。アニメとか映画の中でしか観たことない。自分が好きな映画にサイボーグ出てたなあ、と暢気に考えた。
「いやぁ、君は実に幸運だ!こうして新しく開発された技術で生き返ることが出来たのだから!」
なんだそれ。結局それは実験台ってことか。
「君はもうしばらく休んでいてくれ。もう少し調整が必要だ。」
「ああ、そうですか」
実験台にされたなんてなんて不名誉だ!
どうせならあのまま死んでしまえばよかったのに!
仕方がないしばらくサイボーグとして生きようか。




11/04/24


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