彼女のビビッドカラーに僕は酔う
目がしぱしぱと痛かった。直接的な痛さではないがなんと言えばいいかわからない。もう、目を閉じてしまいたい。
とは言え今は外にいて歩いているわけだからそんなことをしたら5メートル先にある電柱にぶつかってしまうかもしれないし、歩道からはずれて対向車に引かれてしまうかもしれない。こうした命の危機があるから目を閉じられないでいる。
目がしぱしぱと痛いなかで耳障りな音が入ってくる。いやに高くて、これは女性の声かな?
なにを話しているのかわからない。そもそも話しているかさえわからない。適当にあ―、とかはぁとか言って耳障りな音を遮ろうと思った。
目がしぱしぱと痛いし耳障りな音がするなかで鼻をねじ曲げそうなにおいもする。おぇおぇ。なんてにおいだ。空気は吸えたもんじゃない。息を止めたがすぐに酸素が欲しくなって呼吸を始める。
目はしぱしぱと痛い耳障りな音はするし鼻をねじ曲げそうなにおいがするなかで突然、痛みを感じた。ぱしん、といい音を感じで頬がひりひりと傷んだ。
見ると女性でどこか怒ったようにこちらをみてきた。なにか耳障りな声で叫んで鼻をねじ曲げそうなにおいを残してさって行った。
一体なんだと言うのだ。
それにあの女性に一つアドバイスさせてもらうけれどその洋服はないんじゃない?



11/07/22


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