掃き溜め | ナノ
迅があまのじゃく

何番煎じだよ!と言われかねないアタッカーくんと迅の話。

何か壮絶な過去でもあるのかと問いただしたくなるほど表情が死んでる。

戦闘時くらいはイキイキするかと思いきや、常時の三倍ぐらい気迫が出るだけ。
能面みたいな顔に追い掛けられたらトラウマになると経験者は語る。

地方民なので第一次侵攻の被害を受けてないし家族も父母兄共に健在。
表情が乏しいのは幼少から蝶よ花よと甘やかされて育ち、何か言ったり表情を作るより先に年の離れた兄がなんでもしてくれたせい。

サイドエフェクトで人の考えが見える。
人間不信にならなかったのは年の離れた兄がサイドエフェクトの使い方を教えてくれたおかげ。
あまり自慢できるようなものじゃないから人にはあまり言わないようにと釘を刺されて黙っているので、主くんのSEについて知る人間は少ない。


主くんにいろんな想像をしてその未来の分岐を眺めては満足する迅と、ばっちりそれを見ちゃった主くんの一方的に気まずくなる感じの話にはならない。

「迅がもし俺にキスしたら、俺はおまえを個室トイレに連れ込む。」
「は?」
「迅がもし俺の手を握ったら、俺はその手を握り返して一番近いホテルに引いていくな。」
「えっ、ん?苗字?」
「お前がもし俺に好きだと言ったら、今すぐここで抱きしめてベロチューかます。」
「なんなのこれセクハラなの?告白なの?どっち?おれは怒ればいい?喜べばいい?何が正解?」
「お得意のサイドエフェクトどうした。この際カンニング許すから、はよ答えろ。」
「おれの純情を弄んでるでファイナルアンサー!」
「カンニング許すっつったろがこの天の邪鬼。」

はっきり言って迅さんは恋愛とかしそうにないっていうかしても見てるだけ手はださないってイメージなんだけど、こういうハンデがある人なら迅さんを丸め込んでいつの間にかそういうしあわせを迅さんに分からせてあげられそうだし、迅さんも最初は困惑するけどだんだんそれが嬉しくて心地好くなってふとしたときにS級のはにかみをこぼしそうなのでほんとあまのじゃくな迅悠一ください。


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