掃き溜め | ナノ
迅と兄にあたるひと

かわいいなーって思ったらすぐ行動。
笑顔でちょっと話しかけたら、大抵の女の子はデートのお誘いに乗ってくれる。
今日はどうせボーダーに用はないし、このままお持ち帰りしちゃってもいいかなあなんて、内心にやついていた時のこと。

「はいはいストーップ。」

後ろに流されてもなおひょこひょこと跳ねるその髪の毛を見下ろすのは久々だった。

「ごめんね、この人これから用事があるんだ。」

引き止めちゃって悪いね、なんて飄々と嘘をついてかわいい女の子を見送る弟分を睨めつける。なんてことしやがんだこいつ。

「俺仕事終わってんだけど。」
「知ってる。でもこれから呼び出しくるよ。」

悠一の言葉が終わると同時に無線が入る。

「ほらね。」

にやりと此方を見るかわいくない弟分。
昔はあんなに可愛くてよっぽど扱いやすかったのに、どうしてこんなに小憎たらしくなったんだか。


迅の兄弟子にあたるひと。とても女好き。
ストライクゾーンも広くて、おまけに顔までいいもんだから大抵いつも女の子が一緒にいる。
風刃の候補者に選ばれなかった。
わりと根に持ってるけど、風刃が迅に渡ったことには納得してる。
戦闘員だけど今は主にエンジニアとして働いてる。

家族は母親と姉が一人、父親は第一次侵攻時に他界。本部の近くにマンションを買って一人暮らし。

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