「俺、神谷さんのこと嫌いです」


日付が変わって間もなく。
僕は明日の台本チェックをしようと机に台本を置いたところで溜め息を吐いた。

いきなり掛かってきた電話。その一つの電話でまだしてもない台本チェックよりも大きな疲れがやってきたようだった。


「……いきなりなに」

「べ、別に浩史のことなんて好きじゃないんだからね!」


なんでツンデレ風に言い直したんだろ。
早くも二つ目の溜め息が出る。
何がしたいんだろうか、この男は。


「あのさ、遅くに掛けてきてなに考えてんの?」

「今日が何の日かわかりますか」


疑問文に疑問文で返しやがった。
少しムカついた気を落ち着かせながらカレンダーを見やる。


(…………あ、)


「そう言うことね」


思わず口に出てしまった声は、相手には聞こえていなかったようで。
相変わらず嫌い嫌いと言う声が電話口から聞こえてくる。


「神谷さん嫌い」

「僕も嫌いだよ。小野くんなんて」


途端に声が止んだ。
きっと僕から言われるとは思ってなかったのだろう。浅はかな奴め。


「自己中心的で」
(周りが第一で)



「気遣いが出来なくて」
(思いやりがあって)



「毎日毎日僕に嫌いだって言い付けてくる」
(いつだって僕を好きだと言ってくれる)





「そんな奴、僕も大嫌いだよ」


返ってきたのは怒りの声でも電話を切る音でもなく、微かに聞こえる小さな声で


「好きです」


の4文字だった。




好き=嫌い
(君からの天の邪鬼な愛言葉)


エイプリルフールねた。

mi●iで友人がkmonが見たいと煩いので書いてあげました。
でもぶっちゃけkmonでもonkmでもいけそうですね。どっちでもいいや(え

文が荒いのはデフォ。


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