七話


あれから、炭治郎くんは努力を重ね、全集中常中を会得した


頑張りやさんだな、と思って、


その日は炭治郎くんの好きなものを作った


しかも、それに触発されて、善逸くんと伊之助くんも修行を再開し始めたのだ


うんうん、良いことだ


私はますます差し入れを作る回数を増やした








『差し入れだよー!』


「みのりさん!」


「あっ!おま炭治郎ずるいぞ!みのりさん!俺も気付いてましたよ!」


「こら善逸!まだ途中だろ!」


「飯だな!?」


「って伊之助まで!」


『ふふ、はいはい、みんなお疲れ様』


みんな疲れていたんだろう、お菓子の匂いを嗅ぎ付けて直ぐに集まってきた


『はい、今日はかすていらね』


「「わああ!」」


「うまそうだな!!」


『美味しいと思うよ。はい、これで手を拭いてね』


濡れた手拭いを渡し、手を拭いた人からかすていを頬張る


「!!うめえ!!うめえぞ!!」


「美味しいですみのりさん!」


「なっ!お、俺だって!」


『ふふ、よかった。みんな頑張ってるからね!』


笑顔で三人を労いながら、お茶を入れる


『勢いよく食べ過ぎて喉に詰まらせないようにね』


「はは、わかってますよ!」


三人はおとなしく咀嚼している


でも美味しそうに食べてくれるから、作ってよかったと思える


「ご馳走さまでした!」


「美味しかったです!みのりさ〜ん!」


「げふ」


「ふふ、お粗末様でした」


私がお盆を片付け始めると、三人は修行に戻った


しばらく縁側から眺めていたが、教える炭治郎くんに対し、善逸くんと伊之助くんは顔が必死だ


…負けたくないんだろうなぁ…


『…がんばれ!』


そう声をかけると、私はご飯の準備に戻った






一時休憩

(かすていらで休息)



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