ろぐ | ナノ




ご飯を食べて、ちょっとうとうとしてたところに急に携帯が鳴った。
誰だろう、フェルト?もしかしてミレイナかな。
ぱか、と携帯を開いた。

『明日はいつもの場所に8:00に集合。遅れるな』

「…」

差出人はもちろん、あのしかめっ面のメガネ生徒会長だ。
ちくしょうこっちは課題で寝てないって言うのに!

「りょう、か、い、です…っと」

了承のメールの最後に顔文字をつけて送信ボタンを押す。よし。
これで寝よう。
携帯から手を話して布団に潜り込んだときにまたピリリと携帯が鳴った。
バッと布団を蹴り飛ばして机の上の携帯をまた開く。
ちくしょう誰だよ!

『明日ガンダムに乗るから遅れる』

…この意味不明なメールはおそらく刹那だ。っていうかせっちゃんしかガンダムとか言わないから!っていうかガンダムに乗るってなんだよ!しかも差し出し相手間違えてんぞ!私に言ってどうする!

「ガンダムはいいから明日ちゃんと行こうね、あとさっきのメール私に届いたよ?間違えんなよー」

うん。これでよし。もう眠れるはず。
携帯がまた鳴り出したら嫌なのでベッドから離れた位置に置く。
もう知らないから!絶対知らないからね!
電気を消そうと立ったところでまた携帯がピリリと鳴った。
ちくしょうまたかよ!

『明日、遅刻は駄目だよ?おやすみ』

「知ってるよ!」

思わず床に携帯をなげつけたくなったけどいかんいかん。アレルヤ先輩は優しさでメールしてくれてるんだもんね。
ありがとうございます、おやすみなさいと返信して携帯を見えなくなるほど遠くに裏面の状態で置いて、バイブレーションに設定する。もう誰から来ても絶対に返さないから!私は寝る!

布団に入って電気を消す。
あーあ今日も疲れたなあ。
そう思って瞼を閉じた瞬間に携帯からバイブレーションの音がしたような気がしたけど、まあ明日返せばいっか、と思ってふっと意識が消えた。



ジリリリリリリリと目覚ましが鳴った。眠い。
ふぁーあとあくびをして背伸びをする。ボキボキと腰が鳴った。
課題も今日はないし、ゆっくり過ごそうかな。
ん、今何時だ?

「あ、や、やばい!」

そうだそうだ8時から召集かかってたじゃん!
今は7時50分。私の寮からは走って10分。間に合うか。
急いでパジャマを脱ぎ捨てて制服を着る。あーあー絶対生徒会長に怒られる。
すべての支度を終えたところで時間を確認するためにパカッと携帯を開いた。ん、メール来てる?

「なまえ、明日一緒に学校行こうぜ…?え、ニール先輩から?」

まずった。先輩のメールを無視した上に遅刻したなんて絶対怒られるわこれ。
多分今からメールしても間に合わないだろうし、っていうかもう完全に先に行ってるよねこれ。すみませんニール先輩…!

とにかく早く外に出ようとしてバンっとドアを開けた。

「って、ニール先輩?」

「はよ、なまえ」

「え、先に、行かなかったんですか?」

「お前さんはきっと遅刻するだろうと思ってな。最近課題で遅くまで起きてたみたいだし」

ははっと豪快に笑う先輩はまさに朝の似合う男ナンバーワンですね。うっかり惚れそうです。
とっても嬉しいんです、が、

「先輩、今何時か…知ってます?」

「今?」

「はい」




実はもう8時なんですよ、ね。









「…なんかすいません。私のせいで」

「気にすんなって!ティエリアも許してくれるさ」

「…ニール先輩なら、ね…」

「なんか言ったか?」

「いえ何も」