「私、将来の夢があるんだけど」
「そうか」
「いやいやそこは聞こうよ」
ティエリアは今やデフォルトなしかめっ面で心底めんどくさそうにソファーから私の方に振りかえって「なんなんだ」と聞いた。
おい、一応私彼女なんですけど。
「好きな人と結婚して、おばあちゃんになったら縁側であったかいお茶を一緒に飲みたいっていう乙女チックな夢が」
「茶ぐらいいつでも飲めるだろう」
「いやいやそういうもんじゃないの」
全く、この男は趣というものを知らないのか。
「ティエリアは見た目はたぶん一生おじいちゃんにはなれないけど、私がおばあちゃんになっても一緒に居てくれる?」
ティエリアはフン、と鼻を鳴らしてキッチンの方へ向かって歩いて行ってしまった。
…うーん、呆れられたかなあ。
「君みたいな馬鹿の世話は僕ぐらいしかできないだろうからな」
そういってティエリアは冷蔵庫から麦茶を取りだし、コップに注いで私と自分の前に置いた。
腹のたつ言い方は相変わらずだけど、まあ
(それで大満足です)
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