ろぐ | ナノ
朝に自転車で学校に向かっていると、なまえの家の前を通ると、前方からなまえが歩いてきた。
え、なんで家に向かって帰ってきてんの?学校はあっちだよ?忘れ物か?おいおい遅刻すんぞお前。
まあなまえが遅刻しようがどうしようが関係ねーか。せいぜい走って学校に間に合うようにがんばってくれ、なまえよ。
そう思い「はよ〜」っと言って通りすぎようとしたらなんとまあなまえが俺の前に立ちはだかった。
「…」
なまえが邪魔で進めないので自転車を右に移動して進もうとする。
そうしたらなまえも右に寄って、また俺の前に立った。
「…」
左による。
なまえも俺の前にたったまま左に寄る。
「…なんでさっきからしきりに俺の進行方向の邪魔してんの」
「プリ」
「そんなこと言われても銀さんどっかのプリピヨ星人じゃないからわかんねえぞ」
「ちょっと待ってて」
そいいうとなまえは家にピュッと入った。
いやいや俺も早くしないと遅刻するんだけど。
ほんとにちょっとするとなまえが家から出てきた。手にはさっきまでなかった体操服が入ってる袋があるからきっとこれ忘れたんだろうな。今日五時間目体育あったし。
時計を見る。今から自転車で走らないと間に合わねぇなこりゃあ。
「じゃあなまえ、がんばれよー」
俺は先に行くからと言ってペダルに足をかけ漕ごうとした。
あれ、進めねえ。
「…なまえ、荷台のとこ持たれたら進めねーんだけどお」
「まあ待て…よいしょっ」
「いや何当たり前のように俺の自転車の荷台に乗ってんの?え?何?俺がお前を載せて漕ぐ感じになってんの?」
「さあ早く行かねーと遅刻すんぞ!進めアホの坂田号!」
「いや意味わかんねぇけど!ってか俺アホじゃねーよオオオオ!?」
「ほら早く進まないと間に合わないよ!」
バシバシとなまえが俺の背中を叩く。痛い痛い、骨折れるからやめなさい。
「…ったく、今日昼飯購買の限定パン、奢れよ!」
「振り落とされても知らねーからな!」
「坂田しっかり掴んどくから問題ない!お前も落とす!」
「やめろオオオオオオ!」
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