2011/08/14
「ゆきさん」
「?なんですか?」
「お、沖田、待て!」
「?チナミくんも…ふたりとも揃ってどうしたんですか」
「ゆきさん、僕」
「ちょちょちょちょっと待て沖田!!頼む!」
「なんですかチナミ、それでも男ですか」
「っ、お前だけには言われたくな…じゃなくて!だな!」
「?」
「?」
「ゆ、ゆきは向こう行ってろ!」
「う、うん」
「あっ…どうするんですかチナミ、ゆきさん行ってしまいましたよ」
「だから、何故こ、こんなことをしなければならないんだ!!」
「?なんのことですか?」
「〜っ、だから、ゆきに、そのどちらが先に告白するか、などと…」
「ああ、はい」
「俺の質問に答えろ!」
「そうですね…僕とチナミの間で抜け駆けは無しにしよう、という感じに話はまとまったじゃないですかチナミ」
「…まあ、大体な」
「だからそれなら正々堂々とゆきさんに言って決めてもらおうかと。それで今来たのですが」
「過程がおかしいだろ!何故いきなりそうなるんだ!」
「嫌でしたか?なら僕はチナミに何も言わずにゆきさんに告白しても良かったのですか?」
「…っ、それは、」
「嫌、でしょう?僕もチナミにそんなことをされるのはなんとなく嫌ですよ」
「…やっぱり沖田、変わったな」
「そうでしょうか…僕が変わったとしたら彼女のおかげでしょうね」
「ああ…そうだな」
「でもそういうチナミも変わりましたよ?前ならばチナミは感情のまま、物事を判断してましたし」
「…お前は感情がなさすぎだったけどな」
「ふふ、そうかもしれませんね」
「総司さん、チナミくん、話はまだ?」
「!!!」
「ああゆきさん、もう終わりましたから聞いてもらえますか?」
「はい」
「僕は、」
「はい」
「ちょ、おきt」
「貴女のことが―」
「だ、大好きだーーーーーーーーーーーーーー!!!」
「…え?」
「チナミ…」
「チナミくん…」
「あ、いや、そ、その、」
「さすがチナミです…その勢いにはひれ伏すしかありませんね」
「沖田…」
「では…、僕はこれで」
「沖田、まさかお前…」
「…チナミくん」
「っ、ゆき」
「さっきの…」
「あ、あれは勢いに任せて言ってしまったが俺の…本当の、き、きっ、気持ち、だ」
「…そっか。なんか、嬉しいな」
「!ゆき、まさかお前も…!」
「まさかチナミくんが総司さんにあんな大胆な告白をするほど仲良くなる日が来るなんて」
「…え?」
「天地の朱雀だものね…!私が知らないところでそんなに仲良くなっててくれたなんて私嬉しい」
「…」
「八葉みんなそうやってチナミくんたちみたいに大声で仲良しを叫べるほど仲良くなれたらいいのにね…ううん、きっとなれるよね」
「……あの、ゆき」
「ふふ、じゃあねチナミくん!素敵な友情を見せてくれてありがとう!」
「…………………違ううううううううううううう!!!」
◎沖田とチナミ仲いいのかわいい
朱雀組+ゆきちゃん悶える…