わたしには幼なじみがいます。その幼なじみは青色が混じった髪色で笑顔が可愛いです。ふわふわしてて天然だけど、空気読まなくてすぐに宮原さんに迷惑かけているけることがしょっちゅうあります。でもそんな真波くんだから宮原さんもわたしも大好きで一方的に片思いをしています。
真波くんは小さい頃は体が弱くって学校にもあまり来ていませんでした。とある出来事があってから元気になりました。学校にも来るようになりいつも学校が楽しみでした。
それでとある出来事とは宮原さんが真波くんをサイクリングに誘ったことが始まりで、すっかり真波くんは自転車…ロード?とやらにはまっていったらしいのです。その時のわたしは子供っぽい独占欲で宮原さんを困らし真波くんをも困らせてしまったのです。2人でサイクリングに行ったからわたしだけのけもので当時はとてもそのことで泣いていました。真波くんとは幼稚園の頃から幼なじみで、仲良しでした。でも真波くんは突然わたしに聞いてきたのです"みょうじちゃんは毎日生きているって感じる?"とわたしはその意味がよく分からなくて、でも真波くんの真剣そのものな表情を見て初めて真波くんが怖いと思ったのです。
いつもゲームばかりなのに楽しそうな表情をしない真波くん。なにかわたしにできることは…。なんて思っちゃったけど宮原さんに先を越されて、今では真波くんは自転車自転車坂坂な少年になってしまいました。(まる)


「みょうじちゃん?みょうじちゃーん。おーい」

「…はっ!?んん?あぁ真波くん、どうしたの?」

「さっきからずっと呼んでたのに…まぁいいや。委員長が一緒にお昼食べようだって」

「はーい。」

いつのまにか思い出に浸ってたわたしを現実に戻した真波くんの声。
最近わたし気付いたんです。真波くんが宮原さんを見る表情がなんだか特別優しいことを。誰か愛おしい人に向ける表情…勘違いかもしれないそう思ったけど、心の底であの時から…宮原さんが真波くんと自転車を巡り会わせた時から、自分の負けは決まってたのかもしれない。だからこんなこと気づくのかも。

「委員長!はやくみょうじちゃんも!」

「まってよ山岳!はやいわよっ」

「遅いなー委員長」

2人が廊下を歩く後ろでわたしもおまけみたいについて行く。宮原さんは3人の時だと真波くんのことを山岳と呼ぶ、その呼ぶ声がとても嬉しそうで楽しそうで羨ましいかな。
ほらやっぱり真波くんは宮原さんが好きなんだ。宮原さんに遅いと言ってもさりげなく歩くペースを落とすところが、恋人同士みたい。

わたしが歩くペースを速くしても今はなんだか2人に追いつけない、とても遠い存在みたいで…手をのばしても触れられない。
ずっと片思いしてきたのになー振り向いて欲しくてオシャレだって頑張ってしたのに可愛いって言ってほしいのに…何一つ叶わない。

どうして自転車の楽しさを教えたのがわたしじゃなかったんだろう、優しく向ける表情もどうしてわたしじゃないんだろう。

楽しそうな表情を見せる真波くんを今こうやって見れるのは全て宮原さんのおかげ。



end
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