「コウタ、女装に興味はあるか?」
「……それはソーマが女装する感じなの?」
「榊博士が見たいそうだ」
「へー。いいね!興味あるよ!」
「それならこれに着替えろ」
「えっ!ソーマが着るんじゃ……」
「……サイズがあわなかった」
「……ああ、そう……」
一応着ようとしたのか。
とりあえずツッコミは放置して俺は服を見る。
どう見ても女物。
「あのさ、俺にもサイズがあわな」
「大丈夫。お前サイズだ」
「は!?」
「最初からお前用だからな」
「………」
俺は服を机に静かに置き全力でドアに向かった。
がしっ
「着てくれ。じゃないと他のやつらが危険にさらされるらしい」
「え!?どういうことだよ!」
俺が聞くとソーマはメモのようなものを取り出した。
「お前がこれを着て任務に行きアラガミを討伐している間に住民の安全確保をする予定なんだ。とメモに書いてある」
「そうなのか……わ、わかった!俺着るよ!」
「じゃあ、後はまかせた」
「おう!」
そして俺は服を着替えセーラー服と呼ばれるものを着てミッションに向かった。
***
「ソーマ」
「あ?」
「これさ、べつに俺女装する必要なかったよな?」
帰投後違和感に気付いた俺は聞く。
「今さら気づいたのか?」
そう言ってソーマはさっさと服を博士に返すために部屋から出ていった。
「気づいてたなら先に言えーっ!!!」