オウガテイル等の小型アラガミだ。これくらいなら落ち着いていけば沢山いても大丈夫だ。
俺たちは敵を倒していく。
心配していたロミオ先輩とギルさんはしっかり仲直りしていた。
やっぱり、ぎくしゃくしているよりかはこっちの方がいい。
そして討伐対象を全部倒しミッションが終わる。
「わりと簡単に終わったね!」
「ロミオ先輩おでんパン食べよう!」
「さっき食べたばっかりだろ!?」
「いいじゃん!シキ、私たち先に戻ってるね!二人のぶんのおでんパンも用意してるから!」
「おー、ありがとう」
ナナはロミオ先輩を引きずりながら先に行ってしまった。
「ギルさん、俺たちも行こう」
「…ああ」
†††††
「ブラッドというのは、君たちか?」
フライアに戻ると突然知らない人に声をかけられた。
「フフ、緊張するのも無理はない・・・・・だが、安心したまえ!この僕がきたからには、心配は完全に無用だ!」
「え?…え?」
緊張?安心?こいつは一体何を言っているんだ。
「おっと、失礼した・・・・・僕はエミール・・・・・・栄えある、極東支部第一部隊所属!エミール・フォン・シュトラスブルクだ!」
極東支部?もしかして応援の人か?
「・・・・・・そうか、よろしくな」
俺が対応に困っているとギルさんが言った。
(ああ、普通に対応すればよかったのか)
「このフライアはいい船だね・・・・・。実に趣味がいい。しかしこの美しい船の祝福すべき航海を妨げるかのように…怒涛のようなアラガミの大群が待ち受けているという」
「は、はあ…」
「きっと・・・・・君たちは不安に怯えているだろう。そう思うと僕は…僕は、いてもたってもいられなくなったんだ!!そういうわけで君たちには僕が同行するよ!まさに、大船に乗ったつもりでいてくれたまえ!」
(これは多分お断りしてもダメなフラグだ)
俺の直感がそう告げた。
「よろしくお願いします」
笑顔で俺はエミールに言う。
「共に戦おう!人類の輝かしい未来のために!」
このテンションについていけない。
俺は苦笑しつつ見送る。
「我々の勝利は約束されているッ!」
片腕を上げこちらを見ながら歩いていく。
そして彼は階段を踏み外し転落した。
「あ」
「…ややこしいヤツが来たな」
「どうしようあの人死んだらブラッドが…」
「神機使いは頑丈だし大丈夫だろ」
「そ、そうか…」