episode.14
オウガテイル等の小型アラガミだ。これくらいなら落ち着いていけば沢山いても大丈夫だ。
俺たちは敵を倒していく。

心配していたロミオ先輩とギルさんはしっかり仲直りしていた。
やっぱり、ぎくしゃくしているよりかはこっちの方がいい。

そして討伐対象を全部倒しミッションが終わる。

「わりと簡単に終わったね!」

「ロミオ先輩おでんパン食べよう!」

「さっき食べたばっかりだろ!?」

「いいじゃん!シキ、私たち先に戻ってるね!二人のぶんのおでんパンも用意してるから!」

「おー、ありがとう」

ナナはロミオ先輩を引きずりながら先に行ってしまった。

「ギルさん、俺たちも行こう」

「…ああ」

†††††

「ブラッドというのは、君たちか?」

フライアに戻ると突然知らない人に声をかけられた。

「フフ、緊張するのも無理はない・・・・・だが、安心したまえ!この僕がきたからには、心配は完全に無用だ!」

「え?…え?」

緊張?安心?こいつは一体何を言っているんだ。

「おっと、失礼した・・・・・僕はエミール・・・・・・栄えある、極東支部第一部隊所属!エミール・フォン・シュトラスブルクだ!」

極東支部?もしかして応援の人か?

「・・・・・・そうか、よろしくな」

俺が対応に困っているとギルさんが言った。

(ああ、普通に対応すればよかったのか)

「このフライアはいい船だね・・・・・。実に趣味がいい。しかしこの美しい船の祝福すべき航海を妨げるかのように…怒涛のようなアラガミの大群が待ち受けているという」

「は、はあ…」

「きっと・・・・・君たちは不安に怯えているだろう。そう思うと僕は…僕は、いてもたってもいられなくなったんだ!!そういうわけで君たちには僕が同行するよ!まさに、大船に乗ったつもりでいてくれたまえ!」

(これは多分お断りしてもダメなフラグだ)

俺の直感がそう告げた。

「よろしくお願いします」

笑顔で俺はエミールに言う。

「共に戦おう!人類の輝かしい未来のために!」

このテンションについていけない。
俺は苦笑しつつ見送る。

「我々の勝利は約束されているッ!」

片腕を上げこちらを見ながら歩いていく。
そして彼は階段を踏み外し転落した。

「あ」

「…ややこしいヤツが来たな」

「どうしようあの人死んだらブラッドが…」

「神機使いは頑丈だし大丈夫だろ」

「そ、そうか…」


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