ラケル博士のいる高層フロアの研究室に向かった。
するとロミオ先輩がすでに研究室の中にいた。
「よく来ましたね。ブラッド候補生の皆さん。本来なら正式な晩餐会を催したいところですが……」
「あれ?ロミオ先輩も候補生なの?」
「うるさいぞナナ……!」
「ふふっ……すっかり仲良くなって、うれしいわ。それでね、今日は皆さんにブラッドとしての心得をお伝えしておきたくて」
「よっ、よろしく、お願いします!」
ロミオ先輩は姿勢を正し話を聞く構えをする。
「ご存知の通りアラガミによって世界は滅びの道を進んでいます。それを押し止めてきたのは神を喰らう者ゴッドイーター……。そして今、ゴッドイーターを超えるブラッドが新たな時代を切り拓こうとしています」
「そっそうなんだよな!ジュリウスや俺たちが血の力で……!」
「ブラッドに選ばれた者の中には血の力が眠っています。血の力は意志の力……。血の目覚めを迎えたブラッドはその強い感応の力であまねくゴッドイーターたちを高め導く…。ロミオ、ナナ、そしてシキとジュリウス。皆さんはブラッドとしてゴッドイーターの先頭に立ち彼らを教導する存在なのです」
(ブラッドってそんなすごいんだ……)
ついていけるか正直不安だ。
「今はまだ眠れる種ですが…強い願いが強い意志の力を生みやがて血の力を目覚めさせるでしょう。その日を楽しみにしていますよ……」
「ラケル博士……!俺、頑張ります!」
「応援してるよ、ロミオ先輩」
「俺も応援するよ」
「ばっ、ばか!他人事じゃないんだぞ!」
††††
話が終わり研究室を出るとジュリウス隊長がミッションに誘ってきた。
隊長とナナと俺で実地訓練に行くらしい。
ターミナルで準備を済ませ俺とナナは集合場所へ向かった。