いい具合に休憩をしてから俺はロビーに戻る。
そしてフランさんの元に向かう。
「十分な休息はとれましたか?」
「はい!」
「貴方に基礎訓練ミッションが発行されています」
「受けます!」
「承りました。そちらの出撃ゲートから出撃してください。ご武運を」
フランさんに見送られながら俺は目的地へ向かった。
†††
ジュリウス隊長が戦いかたを説明をしてくれてダミーアラガミを3体討伐。
基礎訓練ミッションは無事終わった。
終わってからロビーに戻ると猫耳のように見える髪型をした少女に会った。彼女はパンのようなものを美味しそうに食べている。
一応声をかけた方がいいだろうか。
「お疲れさまです」
「あ、お疲れさまー」
俺は少女の座ってる椅子の向かい側に座る。
「君もブラッドの新入生……じゃなくて新入りの人だよね?」
「ああ」
「私はナナ。同じくブラッドの新入りです!よろしくねー」
「俺はシキ。よろしく。訓練どうだった?」
「うーん。いまいちだったかなぁ。君はどうだった?」
「俺なんか、あたふたしちゃって」
「あっ、私も!よかったー、私だけじゃなかったんだー。似た者同士だ!これからも仲良くしてやってね」
そう言ってナナは持っていたパンを勢いよく食べる。
「あ!そうだ!お近づきのしるしに……はいどうぞ」
ずいっとパンを渡される。
はさんであるものがおかしい。何かおでんのように見える。
「お母さん直伝!ナナ特製おでんパン!すっごくおいしいから、良かったら食べてよ」
「あ……やっぱりおでんなんだ。ありがとう」
お礼を言うとナナは嬉しそうな表情を浮かべる。
「おっと、私そろそろ訓練の時間だから行ってきまーす」
「いってらっしゃい」
「残したらあとで怒るからねー」
そう言ってナナは訓練にいってしまった。
去り際にとんでもないことを言った気がする。
「串は……さすがに食べなくていいんだよな……?いやでもナナ食べてた気がするし……」
しばらく悩んだのち俺はおでんパンを串ごと食べることにした。