episode.03
いい具合に休憩をしてから俺はロビーに戻る。
そしてフランさんの元に向かう。

「十分な休息はとれましたか?」

「はい!」

「貴方に基礎訓練ミッションが発行されています」

「受けます!」

「承りました。そちらの出撃ゲートから出撃してください。ご武運を」

フランさんに見送られながら俺は目的地へ向かった。

†††

ジュリウス隊長が戦いかたを説明をしてくれてダミーアラガミを3体討伐。
基礎訓練ミッションは無事終わった。

終わってからロビーに戻ると猫耳のように見える髪型をした少女に会った。彼女はパンのようなものを美味しそうに食べている。
一応声をかけた方がいいだろうか。

「お疲れさまです」

「あ、お疲れさまー」

俺は少女の座ってる椅子の向かい側に座る。

「君もブラッドの新入生……じゃなくて新入りの人だよね?」

「ああ」

「私はナナ。同じくブラッドの新入りです!よろしくねー」

「俺はシキ。よろしく。訓練どうだった?」

「うーん。いまいちだったかなぁ。君はどうだった?」

「俺なんか、あたふたしちゃって」

「あっ、私も!よかったー、私だけじゃなかったんだー。似た者同士だ!これからも仲良くしてやってね」

そう言ってナナは持っていたパンを勢いよく食べる。

「あ!そうだ!お近づきのしるしに……はいどうぞ」

ずいっとパンを渡される。
はさんであるものがおかしい。何かおでんのように見える。

「お母さん直伝!ナナ特製おでんパン!すっごくおいしいから、良かったら食べてよ」

「あ……やっぱりおでんなんだ。ありがとう」

お礼を言うとナナは嬉しそうな表情を浮かべる。

「おっと、私そろそろ訓練の時間だから行ってきまーす」

「いってらっしゃい」

「残したらあとで怒るからねー」

そう言ってナナは訓練にいってしまった。
去り際にとんでもないことを言った気がする。

「串は……さすがに食べなくていいんだよな……?いやでもナナ食べてた気がするし……」

しばらく悩んだのち俺はおでんパンを串ごと食べることにした。


prev next

bkm
top
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -