リーシャナレ01『どうして私だけが。
そんな風に思ったことは一度もない。
生きて、死んでいくことはみんな同じ。
それが早いか遅いかの違いなんだから。
誰も悪くない。何の悪意もない。
だからこれは、仕方のないことなんだ。
そう、思っていた。』


少女a02「リーシャお姉ちゃん遊ぼー!」

少年a03「だめだっつーの!リーシャは今日
おれと遊ぶ約束なんだからな!」

少女b04「約束なんてしてなかったじゃない。
嘘つきはほっといてー、私とあそんでっ!」

少年a05「はぁ!?ふざっけんなよこのぶす!」

少女b06「!?あんた人の事言えんの!?」

リーシャ07「喧嘩しちゃダメだよ?順番順番」

少女a08「リーシャお姉ちゃん、
遊ぶ順番覚えてるの?すごいね!」

リーシャ09「え?え、えーっとぉ…」

少年a10「ばーか、覚えてるわけねぇだろ」

少女b11「右に同じく」

リーシャ12「や、やだなー、覚えてるって!
でもでもっ、今日はみんなで遊ぼ?
仲直りも含めて…ね?」

少女a13「お姉ちゃん、前もみんなでって」

リーシャ14「さ、さぁさぁ遊ぼー!
な、なにしよっかなーぁ!」

少年a15「はぁ…なんか、ごめんな。
こんなのと遊びたいためにぶすとか言って」

少女b16「こっちこそごめん。こんなののために」

リーシャ17「こ、こんなのって言うなー!」

ディルカ18「リーシャうるさい。ここ病院。
…で、お前の部屋はここじゃないんだけど?」

リーシャ19「あ、あははは…先生やっほー」

ディルカ20「やっほーじゃねーよ」


リーシャナレ21『そう、ここは病院。
今私がいるのは、小児病棟の大部屋だった。
私の部屋は個室だけど、一人は寂しいので
よく抜け出してくる。
そして、彼によく見つかるんだ。』

ディルカ22「リーシャ、俺の立場と気持ち、
少しは考えてって。」

リーシャ23「善処します!」

ディルカ24「元気なのはいいけどそれ前にも聞いた」

リーシャ25「あはは……
そ、それで、何かご用だったんじゃ?」

ディルカ26「はぁ……
幼馴染みが来てるよ。病室戻ったら?」

リーシャ27「え、ほんと!?
みんなごめん、私部屋に戻るね!」

少女a28「今度は絶対遊んでね?約束だよ?」

リーシャ29「うん分かった!じゃあまたね!」


ピコ30「リィーシャァア?」

リーシャ31「やぁピコさん。ご機嫌いかが?」

ピコ32「やぁピコさんじゃないわよ!
今日は来るから大人しくしとけって
言ったよね!
証拠はないけど私たしかに言ったよね!」

リーシャ33「まぁまぁ。あ、紅茶飲む?」

ピコ34「飲む。ミルクティー砂糖2つで。
…………じゃなくて!
あんた自分の事ちゃんと分かってるの!?」

リーシャ35「もー分かってるよー。」

リーシャナレ36『そう、私は病人である。
それも難しい心臓の病気らしく、余命は
一年と宣告された。それがもう半年前。』

リーシャ37「でもね?
長く生きれないから好きなことしたいの。
人生って、長いか短いかじゃなく、
薄いか濃いかだって、そう思わない?」

ピコ38「それはそうかもしれないけど…
動き回ったり、寿命が縮まるかも
しれないこと……」

リーシャ39「ふふ、ピコは心配症だねー。」

ピコ40「あんたはまったく…。
私はあんたには生きててほしいんだからね。
無理したら承知しないわよ」

リーシャ41「おぉ、こっわー。
これは簡単には死ねないなぁ。」

リーシャナレ42『ピコは私の幼馴染み。
私のことを良くわかっていて、
こうは言うけど生きろとは言わない。
それに私も、生きたいとは言わない。』

ピコ43 「そういやあんた、担当の…
えっと、ディルカ先生だっけ?
うまくやってんの?」

リーシャ44「うまくって?」

ピコ45「あれ?好きなんじゃないの?」

リーシャ46「ちょっ!えっ、なっななな!
す、好きじゃにゃっ……ないよ!!」

ピコ47「そうねー、好きじゃにゃいわねー?
ほんとあんたわっかりやすいわー。
これでよく先生にバレないわね…。
もしかしてもうバレてんじゃないの?
分りづらいOKサインなんじゃないの?」

リーシャナレ48『そのとおり。
私はディルカ先生が好きである。
彼は私を可哀想の枠に入れたりしない。
一人の普通の女の子として接してくれる。
それなのに私の病気に対してとても真剣で
絶対に治すから、といつも言ってくれる。
好きになるなという方が無理だ。
いや、私のことはどうでもよくて…』

リーシャ49「い、言いたくないけど
それはないかな…先生はみんなに優しいし。
私のことなんてなんとも思ってないよ。
それに早く死に別れるって分かってるのに、
そんなの悲しいだけじゃない。」

ピコ50「リーシャ……」

リーシャナレ51『本当は生きたい。
でも言葉にできない。したって虚しいだけだ。
この命も、この想いも。
叶わない、叶ったって仕方ないなら、
願わなければいい。願わなければきっと、
いつかぜんぶ消えてくれるんだ。
私という人間ごと、まるごとぜんぶ。
……そう、思ってたんだ。』



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