当番の説明や簡単な振り分けなどが終わり、今日の委員会はこれで解散。足早に教室を出ていく人たちの後ろ姿を見送りながら自分のカバンに手を掛ける。 そのときトントン、と控えめに肩をたたかれた。振り向けば、お疲れ様と言いながら先程と変わらぬ笑顔の彼。 「さっき言いそびれたんだけどね」 『うん』 「君が静雄に追い掛けられてたとき、小春ちゃんのこと屋上で臨也に紹介されたんだよ」 『なんて?』 「たまたま選ばれちゃった不運な女の子だ、ってね」 『……っていうか岸谷くん、見てたんだ』 「そうだよ?」 特に悪びれた様子のない彼を見て溜息をつくと、少し心配そうに覗き込まれる。 助けてくれても、と小さく呟けば苦笑いされてしまった。本人はあくまで助ける気は無いらしい。 「話は変わるんだけどさ」 『あ、うん』 「お願いがあるんだ」 『お願い?』 「実は僕、同棲してる彼女がいるんだけどね。あ、もちろん将来の伴侶とするつもりだよ?セルティっていうんだけど可愛いし美人だし……とにかく最高なんだ!」 興奮が抑えきれないのか、拳を握り締めて熱演してくる岸谷くん。周りの子が変な目で見てるから落ち着いて欲しいかな。 っていうか、セルティって言ったよね?外国人さん?随分と国際的だなぁ。 『……あ、えっと、それで私にどうしろと?』 「それでね、是非とも友達になってもらいたいんだ!」 『は、はぁ……』 折原くんの周りって色が濃いというか……その、個性的な子が多いよね。 類は友を呼ぶ (っくしゅん!) (……誰か噂してんのかな) (小春ちゃんだったりして) やっぱセルティとは友達にさせたいなぁ、と。そのうち。 ……短くなっちゃってすいません。 |