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※学パロ





『トシぃぃぃ』

「うぐっ」


ボロボロと大泣きしながら突進してきたのは同じクラスの名前。

総悟にフられては俺の元へやってくる。それは珍しいことではなく、もはや習慣となっていた。


「今日は何してきたんだよ」

『……あのね、手作り弁当持って行ったんだ。お前の手料理なんか食えるか、って返されちゃった』


総悟のことが好きで何度も当たっては砕けてを繰り返しているらしく、校内でも有名な程だ。

驚くことに、かれこれ4年も想い続けているらしい。彼女のことだ、探そうと思えば他に男なんていくらでもいるだろうに。


「まぁそう気に病むな。次があるだろ」

『……うん、そうだよね。ありがとう。また来週あたり頑張ってみるよ!』


いい加減あんな野郎なんか諦めて、俺を好きになれば泣かせたりしねぇのに。

思っていても口に出来ない想い。でも俺の本心を言ったら、もう二度と口を利けなくなるかも分からない。こうして相談相手になることで関係を保っているのだから。

俺はただ、今の関係が壊れるのが怖いだけだ。


「泣きたい時はいつでも来いよ」

『いつもありがとね!でもトシってほんと優しいよね。何で彼女出来ないか不思議でしょうがない』


――いつかトシに彼女が出来たときは、紹介してね。

そう言って無邪気にはにかんだ彼女の笑顔がやけに眩しくて、俺は目を逸らした。

いつか、そんな日は来るのだろうか。








もしもの未来

(その考えさえも怖い)
(そんな臆病な俺を)
(お前はどう思う?)





学生土方はなんか良い人止まりなイメージ。恋愛対象ではない、みたいな。



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