はあああやっばいなあ…静雄くんやばいなあ、かっこいいなあ。金髪が綺麗だなあほんと顔整ってるなあわたし変態みたいだなあ、うん。いやでもほら、彼はマイダーリンなわけじゃないですか。見つめて何が悪いというのだ。ああもう見てよこのパフェを頬張る姿…超惚れた!いや既にぞっこんですけどね!静雄くんマジエンジェル。もうわたし静雄くんに首ったけですけどなにか!!はわあああ素敵… 「…っな、そんなガン見すんな!」 「ふわお静雄くんなになにどうしたのそんな大声出して!」 「んな見られると、その…照れるっつか…ああもうだからこっち見んなって!」 ぎゃあああ何だこの子!顔真っ赤にして照れてるし。ぶっちゃけると静雄くんは人類の最終兵器だと思う。広い意味で。ひいひいわたしのライフもう0なんですけど。たしか今日は勉強教えてもらいにファミレスに放課後寄り道したわけなんだけど、くだらない数式を見てるより静雄くん見てた方が有意義だとわかりました。まる。一緒に帰るのはいつものことだけど、たまにはこんなのも悪くないなあ…。照れてる静雄くん超写メりたい。 「静雄くん」 「…あ?」 「好きです」 「な…」 みるみるうちに赤くなっていく静雄くんを眺めながら、わたしは残っていたオレンジジュースを一気に飲む。静雄くんは基本照れ屋さんだけど、ケンカのときはすごく格好良い。まあそのギャップがたまらないわけなんですがね。静雄くんマジ王子。 「あのなあお前そんな簡単にす、好きとか、言うな」 「え、なんで?」 「…なんでもだ」 口に出さないと思いは通じないと思うけどなあ。まあわたしは行動とか、体全体で静雄くんに好きを伝えてるつもりですけどね…ってあれ?そういえばわたし静雄くんに好きって言われたことなくない?やべっ変なとこに気づいちゃったやべっ 「静雄くーん」 「ん」 「ほら、わたしに何か言いたいこととかあったら言ってもいいよ!」 「言いたいこと?」 「そう!」 「あー、じゃあ…」 「うんうん」 「来週の日曜日、幽の誕生日なんだよ。一緒にプレゼント選んでもらってもいいか?」 「いやそうじゃなくて!喜んで選ばせて貰うけどそうじゃなくて!」 「ん?」 「…やっぱなんでもない!」 頭の上にハテナを浮かべ、静雄くんはパフェの最後の一口をぱくりと食べた。…そういえばわたしが告白したときも頷いただけだったっけ。おいおいマイダーリン、わたし不安になっちゃうよ?なんつってー 「…わかんないとことかねえの?」 静雄くんがぽつりと言った。わたしは目の前の小難しい数式より静雄くんの気持ちがさっぱりわかりません。好き…なのかなあ?でも嫌いだったら一緒にいないよねっていうか付き合ってないよね。でも好きって言ってくれたこと無いよなあ。…正直言ってほしいです、はい。 「…静雄くんがわからない」 「は?」 まあそりゃ、は?ですよね。きょとんとしてる静雄くん超かわいい。うわあああそのまま好きって言ってくれないかなあ。視線に意思を込めて送ってみる。「静雄くんに届け…くうっ」「………」あ、声に出しちゃった引かれちゃったテヘ。まあ届くわけがないよね。思いは口にしなきゃ伝わらないのだから。…ん? 「あ、そっかそうじゃん、口に出せばいいんだ」 「お前って独り言多いよな」 「静雄くん」 「なんだ」 「わたしのこと好きって言ってください」 「ちょ、おま…いきなりなにを」 「わたしは静雄くんが好きです大好きです愛してる!…静雄くんは?」 「……」 うお、顔真っ赤。…わたしまで恥ずかしくなってきた。静雄くんは「あー」とか「…ん」とか言いながら、アップルジュースの入ったグラスを見つめたり外を眺めたり実に落ち着きなくしている。 「…お前さ」 「うん?」 「こんな力持ってる俺のこと好きって言ってくれてさ、本当…なんだ、感謝してる。それにいつも言えないから今言うけどよ…」 「……」 「…俺もちゃんとお前のこと、好きだからな」 まあ泣いたよね。静雄くんに涙ぼろぼろ流しながら抱き着いて、わたしも好きだよおおおと伝えてみる。店内から注目されて、照れ屋な静雄くんに引っぺがされたあともわたしはすんすんと鼻をすすった。そんなわたしの頭をぽんぽんとそっぽを向きながらしてくれた静雄くん。やっぱり大好きだよ。ああもう鼻血出そう。 「やばいよ静雄くん超好き!静雄くん、ラブ!」 「だからそう簡単に…っ、俺も、好きだけどな」 そんなグッドエンドを迎えたわたしたちの物語は、これから先も永遠に続くのでした まる。 110101.そのとき世界はピンク色に染まる ずっとストーキングしてたサイト様の企画に参加させていただきました。 素敵な年賀状と文、本当にありがとうございます。 そして二十万打おめでとうございます。これからも通い続けます。 [戻る] [TOP] |