「幸村部長が辞めて二日目か…」



放課後、少し時間があったので部室ではなく部長が育てている花壇に来てみた。



もうこの花たちも、枯れてしまう頃らしく、あまり元気がなさそうだ。


それが無性に今の自分と重なってしまう。



いつもの喧嘩ならとっくに仲直りして、今頃は楽しく苛められてるだろうに。


寂しい。


こんなに寂しいのは先輩が入院してた時以来だ。



花壇の前にしゃがみこんで、下を向いていたら少し涙が滲んできた。

俺、何だかんだ言っても部長大好きなんだ。



だからまた、みんなで笑ってテニスしたい。



「う…幸村、ぶちょ……」


「涙じゃ、花は元気にならないよ」

「あ……」



よく知るその声に顔を上げると、困ったという顔をした部長が立っていた。



「花の世話をしに来たのに、もっと世話が必要なのがいたようだね」


俺の横にしゃがんで、頭をくしゃくしゃと撫でられた。


その後、ぽそっと「ごめん」なんて部長が呟くモンだから涙が止まらなくなって、しばらく部長の胸を借りて泣いた。







早く帰ってきて






111102


我が家の赤也は泣き虫

それを慰める部長率たかい

まあ、ほとんどの原因が部長だから仕方ないけどね!





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