「おぉ日吉ぃ!」

「向日さん、大体予想はついてますが何のようですか?」

「やっぱ日吉のとこにも届いてたか、これ」


向日さんが俺に見せた紙は確かに今朝、俺の元にも届いた紙と同じデザインのそれだった。


この紙には来週に迫っている跡部部長の誕生日をサプライズで祝うための計画が事細かに書かれていた。


「なんかよ、宍戸にも届いてたから交換して読んだら内容が全然違ってよ。
気になったからお前のも読みにきた」


「因みに俺はその紙捨てました」


「えぇ、何でだよ!?」

「だって不気味じゃないですか。しかもそんなことやるの、跡部さん本人か忍足さんだけでしょ」

「跡部…まあ確かにやりそうだけどよ!
気になるから仕方ねぇじゃんっ

一回くらい読んだだろ?教えろよ」

「確か…ケーキ作れって書いてありました」

「日吉はケーキか。
宍戸はプレゼント用意で鳳はピアノ演奏、樺地は衣装作り。俺と滝は飾り付けを買ってくる係……」

「この流れだと確実に誰かが歌いますね」

「だよな…樺地の衣装作りは完璧に跡部か忍足のだよな…」

「しかも鳳の生演奏付き」

「どうなるんだ跡部の誕生日……」

こうして俺たちは跡部さんのバースデーパーティーに巻き込まれることになった。










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