俗に幼馴染みと言われる枠内にいる俺たちは、氷帝で密かに『幼馴染み組』と呼ばれていた。


でもそれは中等部の初めだけで、今はどうだ。


『低身長三人組』


…最早ただの悪口じゃねぇか!


その事実に憤慨した俺は、練習のない休日に岳人とジローを家に呼んだ。





「いきなり呼び出してどうしたんだよ」

「亮ちゃんから誘ってくれるなんてめずらCー!」


久々に三人で集まったので不思議がる岳人に、無駄にテンションが高くなっているジロー。

そんな二人に飲み物を出して、丸いテーブルに三人で向かい合って座る。


「いいか、今日呼んだのは他でもねぇ。
俺たちの今後について、真剣に話し合おう」

「部活のこと?じゃあ跡部や忍足も呼ばなきゃね。あと鳳も!」

「呼ぶな!あんな175p以上もある奴らを呼ぶんじゃねえ!」

「亮、唾飛んでる…」


俺だって決して身長が低い方じゃない。

ただ、長太郎がよく隣にいるせいで、本当は日吉と同じ身長なのにより低く見えてしまうのだ。


「つーかもしかして、亮が俺たち呼んだのって『低身長三人組』が原因か?」

「モロそれだ」

「えー、別にEじゃん!」

「よくねぇ!まだ前の方がマシだった。
よりによって低身長って…くっ!激ダサだぜ!」

「亮は低い訳じゃねえもんな。跡部とも3p差だろ?」

「そうだよ、そうなんだよ…なのに長太郎があんなバカでけぇから…」

「あ、もしかして俺もいっつも樺ちゃんと一緒にいるからかなぁ」
「それなら俺も日吉といるからか…?」

「「それはない」」

「んだよ、いいじゃねえか。ちょっとくらい夢見たって」


相も変わらずな感じで話していたら、ふと俺は気づいてしまった。

「なぁ…もしかしなくてもよ、二年生トリオがでかすぎるのか?」

「それだ!絶対そのせいだ!」

「確かにみんな高いよねー」



そうか、俺たちが低いんじゃなくて俺たちに引っ付いてくる後輩が高すぎるのか。



「……下剋上だ」



そう呟いたのは岳人。
身長で既に下剋上されているのを更に下剋上返しするってーのか?

「がっくんはまだまだ伸びるかもしれないから、頑張れば日吉越せるかもだCー!!」

「おいおい、日吉越すって…卒業するまでに14pも伸びるかよ」

「やってみなきゃわっかんねぇだろ!」

「わー、俺今からわっくわくだC!」


俺の現実味たっぷりな助言もものともしないで、どんどん『身長で下剋上作戦』が進行していく。

なんか、コイツらがやけに頑張っているから俺もちょっとだけ、長太郎に下剋上しようかなと思ったり…

作戦内容が書いてあるらしいをチラっと覗いてみたら、一番上に『寝る』と書いてあったので、やっぱり俺は身長で下剋上とかする前にテニス上手くなろうと思った。






120904



優様、リクエストありがとうございました!

実は書いたことなかったこの三人。
書きながら、どんどん崩壊してしまいましたが、これがうちの幼馴染み組!ということで、アップさせていただきました(笑)

今回、以外にも多かった氷帝のリクエストを密かに喜ぶ私のテンションはもう…振り切れてるんだぜ!!

それでは改めて、リクエストありがとうございましたーo(^o^)o


※お持ち帰りはご本人様のみです。



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