「うーん…なんかうるさいC…」



今日は跡部が生徒会の仕事で遅くなるみたいだから、それまでゆっくり寝てようと思ってたら跡部がいないはずのコートがなんだか騒がしくて目が覚めた。


もしかして早めに終わっちゃった感じかな?


まだ少しダルい体をゆっくりと起こして歓声が沸き上がるコートに向かった。










「ふーん、自分結構やるやん。女顔」


「君こそ、心を閉ざして俺のイップスを防ぐなんてさすが氷帝の天才だね。もさい」


コートの周りにはすごい人だかりが出来ていて、その間からチラッと侑ちゃんが誰かと試合をしてるのが見えた。


なんか…いつもみたいに余裕がないなぁ。


跡部と試合してるなんて思えないし、一体誰と……?



人混みを掻き分けて更にコートに近づく。




あの目立つオレンジと黒は……



「幸村くん!!」



「…あぁ、君確かブン太のファンの……ジローくん」


「そうだよ!覚えててくれて嬉C〜」


俺の声に気づいた幸村くんが、侑ちゃんとの試合を中断して俺の元に来てくれた。


「久しぶりだね、元気にしてた?」

「うん!最近部活がたくさんあってなかなか立海いけなくて…」


「ぶt……ブン太もジローくんが来てないから気にしてたよ。また会いに行ってやってね」


「マジで!?絶対行くー!」


「じゃあブン太にも伝えておくよ」

いつもニコニコしてる幸村くん。やっぱ優C!なんて思っていたら、侑ちゃんが俺と幸村くんの間に割って入ってきた。



「っていうか何で氷帝におるん?」

「それを知らずに君は俺と試合してたの?」


「当たり前やん。あの幸村と試合なんてなかなかできんし」


「そんな…そんな理由で俺にケンカ売ってきた訳!?

だったら、もさいお前なんかより跡部と試合したかった!」


「なぁ、さっきから気になっとったんやけど!自分そんな俺のこと嫌いなん!?」


「眼鏡が丸くてしかも伊達な辺りが」


「見た目か、見た目なんか!しかも、もさい連発するからてっきり髪型嫌なんかと思うとったで!」


なんだか良く分からないけど幸村くんと侑ちゃんが言い合いを始めてしまった。

こんなに侑ちゃんの顔面が崩壊してるの初めて見たC








「おい、テメェら。俺様のコートで何騒いでやがる」










ざわついていたのが一瞬で静まって、皆がザッと避けて道ができる。


こんなことができるのも、この俺様発言をするのも、氷帝で彼しかいない。



「やぁ、跡部」


「帰れ幸村」


「やーだ。俺はしばらく氷帝でお世話になって跡部をいただくんだもん!」


「帰れ幸村。頼むから帰ってくれ」

「照れなくてもいいんだよ、跡部…」


「照れてねぇ!俺様は断じて照れてなんかねぇ!!
本気で帰ってくれ!俺様のために!」


あれ、跡部もちょっと様子がおかCな…

っていうか俺また眠たくなっちゃった…寝てもいいかな。



「残念だけど、もう榊監督とは話がついてるからどうにもならないんだよ……ってことで、跡部ー!ちゅーしちゃうぞ!」


「っんだよ!くっつくな気持ち悪ぃ」


「さ、観念しなよ?」


「いや…ちょっと待て。まさか本気で………うわああああ!!」





俺が重たい瞼と何度か戦っていたら跡部の悲鳴が聞こえた。



それからは寝てしまったみたいで何も記憶がないけど、起きたら何故か跡部はいなくて幸村くんが部員を指導してた。



いろいろと何で…?





睡眠>疑問




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