四年に一度(不二夢)






「誕生日…?」




恐る恐るそう口に出してみたら、いつもと変わらないテンションでそうだよなんて言われた。

その見馴れた笑顔がとても怖い。

彼氏である不二周助とはつい二週間前から付き合い始めた。

前々から少し気になっていたこともあり、彼からの突然の告白にすぐOKした。


したのは良かったけど、こいつ。
なかなか魔王だったのだ。

つまり、こんな誕生日(しかも四年に一度の)を忘れるだなんて言語道断。


「あの、その〜…」



忘れてたんです。


なんて今さら言えるわけもなく、そのまま黙ってしまった。


生憎、ここは彼の部屋なのでこの気まずい空間には二人きり。



「ごめんね…」

「大丈夫、そんな顔しないで?」

「でも、周助怒ってる」

「まあね」



ですよねー!


あぁ、どうしよう。どうしよう。
こうなってしまったらもう謝り続けるしかない…


「本当にごめ…ん…!?」

「今回は、これで許してあげる。
ファーストキスだよね?」

「…はい……え、えぇぇぇ!?」





こうして2月29日に私の唇は彼に奪われたのでした。




120302

遅れた上に短くて雑でごめんね、不二先輩。

何故私が不二先輩推しかというと、彼は初恋の相手だからです。






人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -