何をしていても頭から離れないあの笑顔。
自分にとって彼がそんな存在だと気づいたのはいつからだっただろうか。
出会ったあの日からだろうか。
それとも打ち合ったあの瞬間からだろうか。
具体的にいつからかなんて、今更わからないけど俺は自分でも驚くほど彼、――遠山金太郎に心を奪われてしまったらしい。
授業中の今でさえこんなことを考えているくらいだ。
元々、あまり人には固執しないタイプだと自分でも自覚していたし、(テニス強い人は例外だけど)そんな性格に上乗せするかのようにあまり変化しない表情。生意気そうにつり上がった目。口を開けば出てくる言葉は相手を逆撫でするものばかり。
正直、こんな俺のことを好きになるような奴はいないだろう。 いたとしたらそれは、よっぽどの物好きだから俺は好きにならないし。
でも、遠山は違った。
こんな俺を見て嬉しそうに笑った。
みんなしかめっ面しかしたことなかったから、それが嬉しくて仕方なかった。
『あの笑顔に救われた』
なんてありきたりな言葉だけど、それでも俺は泣きそうなくらいの衝動に駆られた。
あぁ、何でこんなに会いたくなるんだ。
会えない時間がこんなにも苦しいなんて思ったこともなかったから、どうしたらいいのか全くわからない。
東京と大阪の距離がもっと縮まれば、すぐに会いに行けるのに。
もっと間近でもっとたくさん、アイツの笑った顔が見たい。
(……そんなに俺と試合がしたいなら会いに来ればいいじゃん)
その距離、測定不能
120124
あほいさんからのリクエストにお答えしようとしたものです。
金ちゃんが全く出てきていないので、続き書いてもいいですか?←
続きなんていらねーよ。もしくは、また別の書いてくれよ。ってことでしたらちゃんと従いますので…!
お好きにどうぞm(_ _)m
とにかくリクエストありがとうございました!
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