恋する動詞111題 | ナノ

25.微笑む(千金)


「千歳…」


「何ね金ちゃん」


「怒ってる?」


「別に」


「……ごめん」


「なして金ちゃんが謝ると?」


「わいが、白石にぎゅーってしたから…?」



申し訳なさそうな顔をして俺の顔を覗くなんて可愛らしいことをしてくる金ちゃん。


本当は可愛くて仕方ない。
今すぐにでも抱き締めたい。


だけどそうやって甘やかすだけでは、金ちゃんはこれからもずっと同じことを繰り返すだけで何の解決にもならないのだと気づいた昨日。



俺だってバカではない。ただ金ちゃんバカなだけだ。



「金ちゃんは俺んこつより白石が好きなんね?」


「ううん、わいは千歳が一番好きや!」


「だったら白石に抱きつくんは止めんといかんっちゃろ」


「ごめん…わい、これからは白石やなくて千歳にぎゅーってする!」

キラキラと瞳を光らせながら勢いよく顔を上げた金ちゃんがこれまた勢いよく俺に抱きついてきた。


きゅーんってなった。

今、俺の心がきゅーんってなった!


本当にこの子は、



(俺の天使ばい…!)




微笑む

(天然にやられまくる俺の心臓)





120127


久々の111題です。

思いっきりお題を無視してしまいましたが…
金ちゃんの天然な可愛さに微笑むってかニヤけている千歳が書きたかったんです…!


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