![]() | |
(先輩×日吉+鳳) 俺はいつだって、弱い自分に甘いんだ。 だから彼の優しさに頼って甘えてしまう。 「別にいいんじゃない?俺だって年上の人にはどうしても助けられたりするし」 「お前は、そういう好意を素直に受け止められるから俺と根本的に違うんだよ」 「そうかなぁ」 そう言って、目の前で呑気に珈琲を啜る鳳を俺は今すぐ張り倒したいと思った。 性格が違うだけで、こうも悩みと言うものは180度変わってしまうものなのか。 「日吉は同級生に対してすごいしっかりしてるからなぁ…だから先輩には甘えたくなるんじゃない?」 「………」 鳳のクセにもっともなことを言いやがって。 不覚にもその意見に納得してしまった俺は、何だか悔しかったので然り気無く足を踏んでおいた。 (いくら困っても、落ち込んでも、俺が甘えるのはあの人にだけだろうけどな) だって、ひねくれている俺がこんなにも純粋に好きになったのは彼だけだから。 縋る (どうかこれからも、俺だけを受け止めてください) 120721 |