「好きなんじゃないかと、思う。お前のこと」 「曖昧に告白されたって嬉しくない」 「日吉は俺のこと嫌いなの?」 「………………」 「それだけじゃ、ダメかな。日吉は、言葉がほしいの?」 「俺はただ………不安、だから」 「不安?」 「俺が本当にお前の一番なのか、わからないんだ。鳳に好きだって言われても、その先にずっと宍戸さんがいる気がして…」 「確かに、宍戸さんは好きだよ」 「ほらな」 「でもさ、こんな真っ正面から好きだって言えるのは日吉しかいないよ。宍戸さんには怖くて言えないし」 「怖くてってなんだよそれ…」 「何か、殴られそう」 「デカイ図体のお前がそんなこと言ってたらなんか面白いな」 「うん、だから付き合って?」 「意味わかんねえよ。ばか」 「…っ、そうだね、俺一生ばかで良いよ」 顔を耳まで赤くして抱きついてきた日吉を、俺もそっと抱き締めた。 120524 |