▽PGG



「じゃーんけーん」


「「「ぽん!」」」


「うわー!また負けた!」


「チ・ョ・コ・レ・イ・ト、と!」

「さっきから幸村しか進んどらん」

「そーだ、そーだ!」


「じゃあ俺、次はグーを出すからパー出しなよ」


「何かその上から目線な感じがとてつもなく腹立たしいナリ」


「でも幸村くんに勝てるならいいだろい!パー出そうぜ、パー」


「りょーうかーい」


「そうと決まれば早速やろうか」


「おっしゃー、じゃーんけーん」


「「「ぽん!」」」


「……あれ?」


「……おかしい」


「え〜二人とも何でチョキ出してるの?俺わざわざ教えてあげたのに。もしかして、じゃんけんのルール忘れちゃったの?プププ」


「くっそー!!何でだよい!

…いや、これ以上指が開かねぇし!」


「ちょ、ブンちゃん…グーにもできんぜよ」


「なーんだ。仁王もブン太も俺に勝ちたくないからわざと負けてるんだ。
そっちが俺に勝つ気がないなら、罰ゲーム…もうやっちゃおうか」

「罰ゲーム?」


「そ、罰ゲーム。教頭のカツラを被って校内一周するやつ」


「はぁ!?そんなの聞いてねぇ!」

「言ってないもーん」


「ムカつく!激しくムカつく今の幸村」


「じゃあ、このまま負け続けるだけのゲームを続けるかい?」


「「…………」」


「うん、じゃあ行っておいで」


「くっそー!神の子のバーカ!理不尽!」


「悔しすぎて涙も出ないナリ!」


「…5分だ」


「「行ってきます!」」






120322



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