「じゃーんけーん」 「「「ぽん!」」」 「うわー!また負けた!」 「チ・ョ・コ・レ・イ・ト、と!」 「さっきから幸村しか進んどらん」 「そーだ、そーだ!」 「じゃあ俺、次はグーを出すからパー出しなよ」 「何かその上から目線な感じがとてつもなく腹立たしいナリ」 「でも幸村くんに勝てるならいいだろい!パー出そうぜ、パー」 「りょーうかーい」 「そうと決まれば早速やろうか」 「おっしゃー、じゃーんけーん」 「「「ぽん!」」」 「……あれ?」 「……おかしい」 「え〜二人とも何でチョキ出してるの?俺わざわざ教えてあげたのに。もしかして、じゃんけんのルール忘れちゃったの?プププ」 「くっそー!!何でだよい! …いや、これ以上指が開かねぇし!」 「ちょ、ブンちゃん…グーにもできんぜよ」 「なーんだ。仁王もブン太も俺に勝ちたくないからわざと負けてるんだ。 そっちが俺に勝つ気がないなら、罰ゲーム…もうやっちゃおうか」 「罰ゲーム?」 「そ、罰ゲーム。教頭のカツラを被って校内一周するやつ」 「はぁ!?そんなの聞いてねぇ!」 「言ってないもーん」 「ムカつく!激しくムカつく今の幸村」 「じゃあ、このまま負け続けるだけのゲームを続けるかい?」 「「…………」」 「うん、じゃあ行っておいで」 「くっそー!神の子のバーカ!理不尽!」 「悔しすぎて涙も出ないナリ!」 「…5分だ」 「「行ってきます!」」 120322 |