▽仁赤






「仁王先輩」


「なんじゃ赤也」



「さっきから俺の足踏んでるんすけど」



「あぁ、それわざとじゃけぇ気にすんな」



「おいコラ詐欺師。ふざけんな尻尾抜くぞ」



「尻尾だけは…こいつだけはやめてくんしゃい!」



「じゃあ足どけて下さい。地味に痛いから」



「それはお断りじゃ」



「なんでだよ!さっきの絡み、まったく意味ないじゃないっすか」



「俺とお前の会話に無駄なんて、一切ないぜよ」



「星になれ」


「キラーン」



「…ざけんな白髪コノヤロウ」


「今日の赤也は一段とツンツンしとるの〜」


「ツンツンしてるんじゃないっすよ。真面目に怒ってるんです」


「おうおうそれは怖い。幸村のとこにでも避難するとしようか」



「なっ…何で部長んとこなんすか!」


「(ニヤリ) そりゃあ、幸村なら赤也をどうにかできるからな」



「………」



「それに最近、俺に優しいんじゃ」



「…俺、ずっと黙ってたんですけど」



「ん?」










「柳先輩の方が好きみたいっす」




「え…??」



「だから、仁王先輩とはサヨナラします。今までお世話になりました。しね」



「えぇぇぇ!?」















「…って、夢を見たんじゃ」




「それでこんな深夜に俺を家に呼んだんですか?」



「あぁ、何か急に不安になった」



「別に俺、柳先輩のところになんて行きませんよ」



「よ、よかった…ナリ」




「柳生先輩のところに行きます」


「ピリーン……!」





111202



赤也がツンツンツン









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