チョコレートの魔力?・2



一度出したけれど、薬に犯されているらしいソコは未だ萎えずにズボンの下で震えている
それを煽るように、柔らかく揉むように刺激され、自然と背中が仰け反り腰が震える
ぐちゃ、と濡れた感触に、ゾワリと肌が粟立った
油断すると、あっという間に持っていかれそうになる

「ぁ、あ…や、ぁっ」

薬のせいだとわかっていても、あまりの余裕のなさに、自分でも情けなくなる
俺が嫌がったからスネークが早々にイかせてくれたが、もしあのままだったら多分胸だけでイっていた
どんだけ強力な媚薬盛ったんだよと文句を言いたいが、今この状況では欲に濡れたあえぎ声しか出てこない

「カズ…」

再び絶頂感に流されそうになっていると、スネークが不意に手を離した
ほっとした気分とどうしてという気分が混ざり合い、少し混乱してスネークを見上げれば
余裕のない瞳と、視線がかち合った

「カズ、口でシてくれるか?」

親指で俺の唇を撫でながら、太ももへ硬くなったモノを押し付けてくる
スネークが、こうして奉仕をさせようとするのは珍しい
いつもは散々好き勝手に弄り回すくせに
よほど、余裕がないのだろう

「…いいよ」

スネークも俺と同じくらい余裕がないと思うと、少しだけ安心して
同時に、いつもより余裕のないスネークが何となく可愛く思えてくる
薬で頭がイかれてるんだ、そう思うことにして体を起こす

「…カズ?」

「俺が、やる」

自分でベルトを外そうとするスネークの手を制し、スネークのズボンへと手をかける
ズボンを押し上げるソレを偶然を装って触れれば、頭の上から熱い吐息が降ってきて、少しだけ気分がよくなる
ベルトを抜き、ズボンと下着をずらせば、すでにガチガチになったスネークの性器がブルリと顔を出し

「ぁ…」

その様に、自然と濡れた息が漏れた
そっと触れれば、まるで燃えるように熱くて、手のひらを火傷してしまいそうな感覚に陥る
するりとスネークが俺の髪を撫で、続きを促す
促されるまま、手の中のソレにしゃぶりついた

「っ…」

スネークが、息を詰めて小さく体を震わせる
そのまま限界まで飲み込んで舌を使えば、はぁ、と熱い吐息が降ってきた

「はっ…カズ…」

余裕のない、切羽詰った声と共に、髪をグシャグシャと掻き乱される
その刺激すら、たまらない
ビクビクと口の中で震えるソレも、舌先に感じる苦みも、頭の上から降ってくる熱い吐息も
全部全部、快楽へと変わっていく
いつもコレがくれる快感を思い出して、体の奥がじくじくと疼く
自然と、腰や太ももがゆらり揺れる
みっともないと頭の隅で思いながら、夢中で嘗め回していると

「くぅ、カズっ」

スネークの腰がビクリと跳ね、押し殺したような呻き声が降ってきて
どろり、と舌先に何かを感じて、思わず顔を離した瞬間
びしゃりと、熱い液体が顔にかけられる感触がした
慌てて口を開けて舌を伸ばし、その液体…精液を受け止める
半分ほどは口の中へと収まったが、残りの半分はドロリと顔を伝い落ちていく

「はぁ…すまん、カズ…」

ふぅふぅと荒い息のまま、スネークがどこか申し訳なさそうに精液に濡れた頬を撫でる
ぬるり、とした感触に、ぞわぞわと疼きが広がっていく
口の中の精液をこくりと飲み干して、スネークを見上げる

「スネーク…」

欲をたっぷりと含んだ、獣のような瞳の中に
快感にとろけた瞳をした俺が、映る

「スネーク…あつい…」

スネークの瞳の中の俺と、目が合った瞬間
自然と、そんな言葉が漏れた

その瞬間、スネークの目がぎゅうっと細まり
体を抱えられたかと思うとぐるりとひっくり返され、四つん這いの格好にさせられ乱暴にズボンと下着を下ろされ
恥ずかしいとか、みっともないとか思うより早く、バシャリと冷たいものが尻にぶちまけられる

「あぅっ」

どろどろと、粘度の高い液体が熱を奪いながら太ももを滑り落ちていく
そのぞわりとした快感に、自然と声が漏れる

「はぁ、ぁ、やぁ…」

「力抜いてろ」

その感触に耐えていると、余裕なんて欠片もない声でスネークがそう言い
ずぶりと、指が後ろへと入れられる

「ひぅっ…ひ、あっ」

そのまま、ぐちゃぐちゃと乱暴にナカを掻き混ぜられる
太い指が暴れまわり、苦しさと快感がない交ぜになる
どうにか力を抜こうと深呼吸して、シーツをぎゅうっと握って耐える
だが、多少慣れてきたかと思えば今度は指を増やされる

「ひ、くっ…う、ぁっ」

ビクリと体が震え、ジワリと涙が滲む
苦しくて、気持ちよくて、パニックにも似た感覚に陥り、自然と体が強張る

「カズ…」

けど、スネークの大きな手が、優しく俺の背を撫でる
その手が気持ちよくて、ゆっくりと息を吐いた

本当は、すぐにでも入れてしまいたんだろう
声が切羽詰っているし、ローションを尻に直接ぶっ掛けてきた
きっと、余裕なんて欠片もないはずだ
けど、スネークはそれでも慣らそうとしているし、強張る俺の背中を撫でてくれる
余裕がないし、乱暴で強引だけど
でも、どうにか俺の負担を少なくしようとしてくれている

それがそのまま、愛されているという実感に変わり
欲しいという気持ちが、限界を超えた

「もういい、もういいからっ」

スネークの方を振り返り、必死で懇願する
みっともないとか、恥ずかしいとか、もうどこかへ消えてしまった
元々、俺にも余裕なんてこれっぽっちもなかったんだから

「も、いいから…きて、おねがっ」

そのまま腕を伸ばすと、スネークは小さく笑ってその手を取って、手の甲へキスを落とした
その唇の柔らかさにすら、欲情する
スネークが腰を抱え、ぴとりと熱いモノが押し付けられる
ソレを飲み込もうと、ヒクリとソコが蠢いたのが、自分でもわかった

「あ、ぁ…」

「入れるぞ」

そのままぐいっと腰を押し付けられれば、待ち焦がれたように俺の体はソレを飲み込んでいく
待ち望んでいたものが入れられる強烈な快感に、多少の痛みや苦しさは吹っ飛んでしまう

「あ、ひっ…ひぃ、あぁぁっ」

ズンっと奥まで押し込まれ、軽い絶頂間を感じる
けど息を整える間もなく、スネークはいきなり激しく腰を使い出す

「あひっ…ぃ、あぁ、あ…」

まるでどこかへ押し流されてしまいそうなほど、強烈な快感
気持ちよすぎて、たまらない
流されてしまわないように、シーツにしがみ付いてどうにか耐える
けれど、もっと欲しいと体は貪欲にスネークを求め続ける

「くぅっ」

やがてスネークが小さくうめくと同時に一瞬動きが止まり、じわりと腹の奥が熱くなるような感覚を覚える
その後ずぶり、と勢いよく抜かれたと思うと、俺の体を横倒しにしてまた腰を抱えなおす
そしてまた、スネークが俺のナカへと入ってくる
スネークが動くたび、ぐちゃぐちゃとたっぷりとぶちまけられたローションが音を立てる
聴覚からも快感が煽られて、どうしようもないくらい気持ちよくて
もっともっとスネークが欲しくなる

「いぁっ…ぁ、スネーク…」

必死にスネークに腕を伸ばして、どうにかその体に触れようと指先を伸ばす
俺がどうして欲しいか気付いたのか、スネークも俺に腕を伸ばしてぎゅうっと抱きしめてくれる
そのまま唇を重ねあい、互いの下を貪りあう
上も下も繋がっているという陶酔が、さらに快楽を加速させ、貪欲なまでに求め合う

「あぁっ…スネーク、スネーク!」

「カズ、カズ、カズっ」

まるで、うわ言のように互いの名を呼び合いながら
そのまま体も意識も
ドロドロに、溶けていった





「…お前が盛ったんじゃないのか?」

お互い、どうにか薬の効果が切れて落ち着いてきた頃
スネークが、意外だ、と言わんばかりに目を丸くして俺を見た

「…何で俺がアンタに薬盛らなきゃならないんだよ」

喘ぎすぎて掠れた喉を水でチビチビと湿らせながら、俺はスネークを睨みつけた
ほんと、どうして俺がスネークに薬なんか盛らなきゃならないんだ
普段のセックスで十分満足しているというか、いつものですら手加減して欲しいと日頃思ってるくらいなのに
おかげで腰は重いし、ケツがまだ広がってる気がするし、体中何となく痛いし、喉も枯れて痛いし、風呂入ったのにまだ顔がカピカピしてる気がするし
とにかく、最悪の一言に尽きる

「アンタこそ、あのチョコに媚薬盛ったんじゃないのか?」

「俺がそんなことをすると思うか?」

「思う、アンタならやる」

不機嫌に任せてぴしゃりと言い放てば、スネークがどこか困ったように唸った
多分、自分でもやらないとは言い切れないんだろう

「…じゃあ、誰が盛ったんだろうな?」

俺の機嫌がさらに急降下しているのを感じたのか、スネークが慌てて話題を変えようとわざとらしく首をかしげた
オッサンがそんなことをしても、可愛くないぞバカヤロウ

「知るか。疲れたからもう寝る」

もうそのことについては、今はあまり考えたくない
シーツをばさりと被って、スネークに背を向けて丸くなった
とにかく、色々疲れたし、さっさと寝てしまいたい
せっかくのバレンタインなのに、散々な目にあったし

「カズ…」

暫く立って、俺が寝たと思ったのか、スネークがゆっくりと俺に腕を回して抱き寄せた
一瞬、反転して蹴り飛ばしてやろうかと思ったが

「おやすみ、カズ…愛してる」

その声が、その温もりが、頬に落ちる唇が
とても優しいものに感じたから、勘弁してやった

次の日、ようやく昨日の異常事態の原因が判明した

「本当にすみません、副指令!」

「ボスも、本当にごめんなさい!」

昼前にスネークと食堂へ行くと、よく知った女兵士2人が俺達の前に頭を下げに来た
話を聞くと、何のことはない
日本式のバレンタインということで、恋人に手作りチョコレートを渡そうと2人で作ったらしいのだが
ふと思いついたイタズラ心で、中に以前街に買出しに行ったとき遊びのつもりで買った媚薬を仕込んだらしい

で、それを間違えて俺達に渡したらしい

「そういえば、お前の部屋に行く前にチョコを食ったな」

「…俺も、アンタが来る前チョコ食ってた」

包みを確認したところ、予想通りというか、どうしてというか
互いに、媚薬入りのチョコを食べていた

「…何で互いにピンポイントでコレ食べちゃうかな…」

俺の机の上にチョコは山積みだったし、スネークも結構な数のチョコレートを貰っていた
何故互いにこれを食べてから会ったのだと、頭を抱えたい気持ちになった

「食わずに行けばよかったな…そしたら可愛いお前を思う存分堪能できたのに」

「俺はアンタを即追い返せばよかったよ」

まぁ、あのスネークの手作りチョコが本物だったことがわかったから、いいか
そう思わなきゃ、やってられない

ただ、スネークが食い物に薬を仕込んでも効果抜群だという事実を認識したらしいから
これからは、スネークから貰う食い物には注意しようとおもった



















コメントより、媚薬プレイ(?)を使わせていただきました!

なんかきっと違うけど、許してください!(土下座)
女兵士が媚薬入りチョコを…というくだりがほとんど生きてなくてすみませんっ
余裕ゼロなスネークがかけて楽しかったです!

アンケートに答えてくださり、本当にありがとうございました!

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