青い海、青い空、白い…?・2



「けっこう溶けてるな、アイス…」

ぜぇぜぇと息を整えている俺に、スネークがポツリとそう言った
その言葉に、チラリとアイスを見れば、すでに半分くらい溶けてしまっている
この気温だ、アイスもすぐに溶けてしまうだろう
ぼんやりとする思考で、そんなことを考えていると

「なぁ、このまま捨てたらもったいないよなぁ…なぁカズ?」

スネークはアイスの容器を手に取り、ニヤリとまるでいたずらっ子のような顔で笑った
その笑みに、嫌な予感しか感じられない
自然と、表情が凍りついた

俺の顔を見たスネークは、その嫌な笑みをさらに深め
容器を傾けて、俺の体に溶けたアイスの白い液をたらした

「つめたっ」

溶けているとはいえ、まだ固体部分の残るアイスに冷やされていた液は冷たくて
その冷たさに、体がビクリと跳ねる
白い液体は胸元から腹へと、とろりと滑り落ちていく
徐々に冷たい液体が、体温を吸って暖かくなっていく感覚に、ゾワリと皮膚が粟立つ

「いい眺めだな」

あらかた垂らし終えたスネークは、アイスの容器を砂浜に置くと
あろうことか、その白い液を体に塗りたくりだした
ぬるり、ぬるりと肌の上を滑る手に、ぞわぞわとした快感が体の中を駆け回る

「や、やめっ」

「アイスまみれなだな」

そうしたのはアンタだろ!
そんな思いを込めてスネークを睨みつけてやるが、ニヤニヤとした笑みを崩さないままで

「うまそうだ」

そういってアイスまみれな俺を見やり
胸の飾りに唇を寄せた

「あっ…」

ちゅうっと音を立てて吸われ、ぴくりと肩が跳ねる

「甘いな…ここも、こっちも」

そのまま、アイスを舐め取るように体中を舌が這い回る

「やだ…やめっ」

「どうしてだ?残したらもったいないだろう?」

いつもはあまり触れられない場所にまで、執拗に舐められる
いつもとは違う感覚に、ゾワリと肌が粟立ちズクズクと下肢が疼きだす

アイスが舐め取られるころには、すでに体に力が上手く入らなくなっていた

「すねー、く…」

「うまいな…さすがお前の作ったアイスだ」

今そんなことを言われても嬉しくない
そういってやりたいが、水着を押し上げる性器をグリグリと押されてしまえば口から漏れるのは欲に濡れた声だけで

「やだ、も…脱がせてっ」

たまらずにそうねだれば、スネークの目が嬉しそうに細まり俺の水着に手をかける
ずるり、と水着を剥ぎ取られた瞬間、ふるりと勢いよく性器が飛び出して泣きたいような気持ちになる
体中を舐めまわされてこんなになるなんて、ものすごく情けない

「どうしたカズ、今日は随分と気持ちよさそうじゃないか」

だが、そんな俺にかまわずスネークは完全に勃ちあがっている性器を見て、とても楽しげに笑う
スネークのせいだろ!と言いたいけれど、口にしてしまえば目の前の男を喜ばせるだけだというのは今までの経験で十分わかっている
なので、抗議の意も含めて睨みつけてる
が、スネークは俺の視線に笑みをさらに深くする

「アイス溶けてしまったな」

ちらり、とスネークが再び容器を見やる
もうその視線に、嫌な予感以外のものを感じない

「美味かったから、捨てるのもったいないな」

「も、捨ててくれっ…」

考え込む仕草を見せるスネークを、精一杯睨みつける
もうもったいないなんて言っていられない
これ以上アイスを置いておけば、何に使われるかわからない

「そうか…なら捨てるとしよう」

てっきり何かしら文句を付けられると思っていたが、スネークはあっさりとそういって容器を軽く揺すった
あまりにあっさりとした態度に拍子抜けすると同時に、嫌な予感がより濃くなる

スネークはしばらく手遊びをするように容器を揺すっていたが
やがて、いきなりそれを傾けてアイスの液を下へとたらす
たらされた液体は、どろりと性器へと伝い落ちる

「ひっ…」

先ほどよりは温かいとはいえ、冷たさの残る液体を敏感な場所にたらされてビクリと腰が跳ねる
たらされた液はトロリと性器から内股や尻の谷間へと流れていく
水より粘度のある液体が敏感な場所を滑り落ちる感覚に、自然と甘い声が漏れてしまう

「捨てる、て…言ったじゃ、ないかっ」

「どこに捨てようが、俺の勝手だろう?」

ゆっくりと液体を垂らしながら、もう片方の手でそれにまみれた性器を握りこまれる
ぬるぬるとした甘い液体が潤滑油の代わりになり、くちゅくちゅと音を立てながら攻め立てられる
いつもとは違うその感覚に、聴覚を刺激する淫猥な濡れた音に、どうしようもないほど快感が煽られる

「やぁっ…あ、ぁ…」

「お…見ろカズ、ちょっとだけアイス残ってるぞ」


強烈な快感に飲まれかけていると、容器をほぼ傾けたスネークがどこか楽しそうにそう言って俺に容器の中身を見せつけた
快楽に溶けかけた思考でそれに視線をやれば、確かに容器の隅に溶けかけた小さなアイスの塊がある

「ほら、最後の一口はお前が食え」

楽しそうに言われたその言葉の意味を理解する前に、性器を弄っていた指先が小さなアイスを掬い取り
ぐちゅりと濡れた音を立てて、中に押し込められた

「あぁっ…冷たっ」

たらされたアイスのおかげか痛みはない
けれど敏感な粘膜に触れる冷たさに、体がぎくりと強張る
が、そのままかき混ぜられればアイスは溶けていき冷たさは徐々に消えていく
その代わり、アイスが触れていた場所がまるで火傷でもしたかのように熱くなる
疼くようなむず痒さを伴う熱さに、たまらない気持ちになる

「やだ、熱い…中、あついっ」

「冷たいといったり熱いといったり…どっちなんだ?」

「ひっ…」

ぐりっと疼く場所を指で弄られ、何ともいえない気持ちよさにじぃんと腰が痺れる
スネークはぽいっと容器を投げ捨てると、その手で再び性器をしごき始める

「やぁぁっ…スネーク、やめっ」

「うまそうだな…なぁカズ、食ってもいいか?」

まるで飢えた獣のような目で俺を見るスネークに、ゾクゾクとした不安と期待で肌が粟立つ

「なぁカズ…お前が食いたい」

答えに詰まっていると耳を舐られながら、低く欲情に掠れた声を流し込まれた
くちり、とした水音が脳を犯して、理性と羞恥をまるでアイスのように溶かしていく

「おねがっ食べて…スネークっ」

我慢できずにそう言えば、スネークはニヤリと肉食獣のような笑みを浮かべ
俺の背中と尻に腕を回して俺の体を持ち上げる

「わっ!」

慌てて目の前の体にしがみ付くと、くくっと小さく喉で笑う声が聞こえた

まるで胡坐をかいたスネークの上に俺が乗っかるような体勢にさせられ、先端がツプリと中に入り込む

「うまそうだ…いただきます」

反射的に足で体を支えようとしていると、スネークがそう言い

俺を支えていた手が、一気に離れた

「あぁぁぁ!!!」

支えを失った体は重力に逆らわずに下へと落ち、同時に一気にスネークの性器が最奥まで入り込む
凄まじい衝撃に悲鳴に近い声が口から漏れ、強烈な快感が駆け上がる
いきなり訪れたそれに耐えられず、生気の先端から精液が噴出した

「どれがアイスでどれが精液か、コレじゃわからないな」

絶頂感にふるふると体を震わせて耐えていると、スネークはアイスやら何やらにまみれた性器に触れからかうように笑う
言い返そうと口を開いた瞬間、スネークは腰をしっかりと掴むといきなり奥を突き上げだした

「あぁっ…いきなり、はげしっ」

「うまそうなお前が悪い」

スネークも余裕がないのか、速い速度で突き上げられ、口から抑えきれない声が漏れる

ぐちゃぐちゃとスネークが突き上げるたびアイスが濡れた音を立てて、体温で温められたせいか甘い匂いが漂ってくる
さらに明るい日差しの下での行為に、誰も来ないとわかっていても妙な羞恥と興奮がない交ぜになる

「あ、あ、あぁっ」

「どうした…今日は随分といい反応をするじゃないか」

からかうようにそういうスネークも、今日は随分と興奮しているように見える
いつもとはちがうシチュエーションに、興奮しているんだろうか
きゅうっと軽く締め付けてみると、スネークの眉間に皺がより、ぐっと奥まで突き上げられる
イイ場所を掠めるようなその突き上げに、強烈な快感が背筋を駆け上がり

「も、やぁっ…あぁぁぁっ!!」

ずんっと突き上げられた瞬間、堪えきれずにスネークの体にしがみ付いて絶頂を迎えた
それから少し遅れて、スネークが俺の中へ熱を放ったのがわかった

「…どうすんだよ、コレ…」

ずるり、とスネークの性器が抜かれると、精液かアイスかよくわからない液体がドロリと内股を伝い
一瞬ゾクリと体が震えたがそれ以上にため息をつきたい衝動に駆られる
俺の下肢もスネークの下肢も、色々混ざった白い液体でぐちゃぐちゃだ

「…海ででも流せばいいんじゃないか?」

スネークも、少しだけ困ったように視線をさ迷わせている
その仕草に、ついにため息が抑えられなくなり盛大に吐き出した

「アイスまみれにしたの、スネークじゃないか」

「…すまん」

「アイス、溶けるし…あれ作るの大変だったんだぞ?」

「…すまん」

「ボックスに戻したらそれでよかったのに」

「…すまん」

申し訳なさそうに頭を下げるスネークに、もう許してやるかと一瞬思ったが

「…どこ見てるんだ?スネーク」

その目がちらちらと俺…正確には下肢を眺めているのに気がつき、一気にそんな気分が飛んでいく

「いや…うまそうだと…」

「もうシないぞ、シしないからな!?」

「………」

「待てスネーク、その手は何だ?」

「カズ…愛している」

「待て待て待て、話が噛みあって…やっ」

「愛してる…だからもう一回…」

「ほだそうったって…ぁ、ちょ、やめっ」

「愛している」

「も、やめっ…」

「愛している、カズ…」

何がそこまでツボにはいったのか
興奮してガタが外れたスネークに、結局好き放題され
ようやく解放された頃には、空も海も赤く染まっていた…


















アンケート2位、野外プレイでした!
特にシチュエーションのコメントがなかったので、公式通り海でデートにしました

野外関係ねぇぇぇ!!!!!
これただのアイスプレイ!!
めちゃくちゃ待たせたのに!!
何かもうすみません…
きっとカズは腰が立たなくなって、スネークにおぶられて戻る予感がします
ぷりぷり怒るカズに対して、スネークは肌つやっつやで上機嫌
きっとみんな何かを察して、カズに優しくしてあげます

最近エロがゲシュタルト崩壊気味…

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