Tentacle・3



「…ゆめ、か?」

窓から入り込む朝日に目を覚まし…俺は、真っ先にそう呟いた
ベット脇の植物もどきは、寝る前と同じような姿でそこに鎮座している

「そうだよな…夢だよなぁ…」

チコとスネークが持って帰ったよくわけわからんもんが本当にUMAで、しかもそれに犯されてイかされまくったなんて
夢だよなぁ、うん

脱ぎ捨てられたぐちゃぐちゃの下着とか、寝不足で朝日がまぶしすぎるとか、腰の奥に甘く残る快感とか
都合の悪い現実を思考の隅に追いやり、そうだよなぁ〜と自分を無理矢理納得させて
頭をスッキリさせるために、シャワーを浴びようと部屋に備え付けのシャワールームへと向かい

「…夢じゃねぇぇぇ……」

湯を浴びた途端、復活したぬるぬとした液体に
がっくりと、その場で崩れ落ちた

「は…ははは…」

ぬるりと肌を滑り落ちる液体に、笑いしか浮かんでこない

あぁ…マジで、俺触手に犯されたのか…
すげぇな、多分こんな体験したのMSFで俺くらいじゃねぇの?
うん、そうだよな…あはははは…

もう、笑いと混乱しかしない頭でどうにか体を洗い、きっちりと野戦服を着こんで
ふらふらの足でシャワールームから出て、全ての現況である触手の塊を遠くから眺めた

「…どうしよう、コレ」

こんな危ない生き物を、マザーベースに置いておく訳にはいかない
第二、第三の俺をつくるわけにはいかない、副指令として
けど、勝手に捨てたらチコとスネークが怒るのは目に見えている
チコはともかく、スネークを口で丸め込める気はしない

「もう、枯れたとか言って海に捨てるかなぁ…」

この危険物をどう処分するか頭を悩ませていると

「ミラー!いる?」

「おいカズ、開けてくれ」

この危険物を拾ってきた2人の声が、扉の向こうから聞こえてきた

「どうした2人とも、こんな朝早くから」

2人を招き入れてやると、スネークはすまんなと小さく頭を下げて
チコは、キラキラとした目で俺を見上げてきた

「あのUMAがどうなったのか見に来たんだ!」

「…あ、あぁ…」

「ねぇ、あのUMAどうだった?動いたりした!?」

あぁ、動いたさ
ぬるぬると動いたさ
んで、家主?を犯しやがったぞ

「いやぁ〜…特に何もなかった、かな…?」

なんて真実を、目をキラキラとさせているチコに言えるはずもなく
真っ直ぐな目で見上げてくるチコから、ほんの少しだけ視線をそらしながらどうにか笑って見せる

「え〜…じゃあ、やっぱりただの植物なのかな?」

「そ、そうだな!きっと珍しい植物とかだ、うんそうだチコ!こいつはただの植物だ!」

「ミラー…何でそんなに必死なのさ?」

「いや別に!?ただの植物だから、もうもとの場所に返してきたいいんじゃないか?」

「え〜、でもなぁ〜…」

「ジャングルにはジャングルの生態系もあるし、返してきたほうがいいと思うぞ?」

「でも、コレ絶対UMAだと思うんだけどなぁ」

「違う、絶対違う。だから返してきなさい!」

「おいチコ、こいつ花が咲いてるぞ?」

どうにかしてチコを説得しようと、必死で頭を働かせていると
今まで会話に参加してこなかったスネークが、危険物を指差しながらのほほんと言った

「え?どれどれ?…ほんとだ!花が咲いてる!」

その言葉にぱぁっと顔を輝かせたチコは、俺の前をすり抜けて触手の前に座り込んでるスネークの隣へと走っていった

おいおい…あまり近づくな
それ触手だぞ!?食われるぞ!?性的な意味で!!

無防備にそれに顔を寄せるチコとスネークに、心臓がバクバクと高鳴る

「ほら、カズも見てみろ。綺麗だぞ」

が、そんな俺の心境を知らないスネークは、こいこいと俺を手招きする

うぅ…あまり、近づきたくないが
ここで近づいておかないと、絶対に理由を聞かれる…

警戒しながら、俺はゆっくりとそれに近づく
今は、スネークもいる…いざとなったら、スネークが何とかしてくれるさ
むしろ、何とかしてくれ
そんな祈りにも似た感情を抱えながら、俺もチコの隣に座り込んだ

「ど…どこに、花が…?」

「ほら、ここだよミラー!」

チコが指差した先
そこに、綺麗なピンク色の花が咲いていた

夢で見たのと、同じ花が

ふわりと、その花から甘い匂いが漂ってくる
甘い甘い…昨夜と同じ香り

その匂いに
ゾクリと、体の奥が熱くなるのを感じた

「しかも、何だかいい匂いが…カズ?どうした?」

「へ?何が?」

「何だか、顔が赤いぞ?」

「そうか?気のせいじゃないか?」

ドキドキと高鳴る心臓を誤魔化して、スネークに笑いかければ
スネークは不思議そうな表情をしながらも、それ以上聞いてくることはなかった

「カズ、コレ邪魔ならやっぱり俺の部屋に置いておこうか?」

「いや、いいよ。しばらく俺の部屋置いといても」

夢中で花を見つめるチコを眺めながら、何でもない風を装いながらそう答える

チコは、すっかりこの未知の生物に夢中だ
捨ててしまったら、可哀相じゃないか
でも、スネークの部屋に置いたら、スネークが俺と同じ目にあってしまうかもしれない

だったら、ここに置いておけばいい
それで、問題はないだろう

「というか、ボスに預けたら枯らすだろ?」

「まぁ、そうだが…すまんな、カズ」

「別にいいさ、見慣れれば変わったオブジェみたいで案外味があるし」

すまなそうに眉を下げるスネークに、俺はニコリと笑って見せた

ふわふわと漂う抗いがたい香りに
体の奥がズクリと疼くのを、知らないふりをしながら
















1000hitリク【カズ受で触手プレイ】でした!

大っっっ変!大っっっ変お待たせして申し訳ありませんでした!!(スライディング土下座)
触手ということで、自分なりに限界突破エロスを目指したものの
見事に玉砕しました
どんな状況がいいかまでお聞きしたにもかかわらず、このていたらく
お叱りは覚悟の上でございます
というか…ち、ちゃんと触手プレイになってますか?
そこからすでに不安です
ぶっちゃけ触手好きですが…書くとなるとここまで難しいとは
触手、侮りがたし

ちなみにこの触手たん
裏設定として、お花を咲かせて実を結ぶのに、動物の体液が必要です
なので、花が咲く直前から実が結ばれるまで、媚薬効果のある匂いや粘液が分泌されるのです
飲んでも人体に影響はありません
エロエロな気分になって体が敏感になるだけです(オイ)

触手と媚薬効果のある粘液はセットだと信じて疑いません
自分だけですか?そうですか…

リクエスト下さった方のみお持ち帰り可能です
大変お待たせしたあげく、こんな出来ですみません!
苦情も返品もお気軽にお申しつけください(土下座)
リクエストありがとうございました!

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