初調教は物置部屋で・3



「あ、あ、あ…」

突き上げるたび、繋がった場所からくちゅくちゅと濡れた音が響く
俺の動きに合わせてきゅうきゅう締まるソコは、まさに絶品といってもいい

突き上げるたびに可愛い声が漏れる唇も、目を伏せて快楽に酔い痴れる顔も、綺麗な桜色に染まる肌も
可愛くて愛しくて仕方ない

これを他の男が見たのかと思うと、どうしようもなく黒い感情が湧き上がってきて
手酷く扱ってしまいそうになるのを、どうにか堪えながら、首筋に軽くキスをした

ひくりとカズの喉が震え、ぷるぷるとつま先が震えだす
絶頂が近い合図だ

いつもなら、このあたりからカズを煽り
絶頂を懇願する可愛らしい姿を堪能してから、震える性器を擦ってイかせてやるが

今日は、簡単にはイかせてやらない
今日の目的は、他の男の痕跡を俺で上書きしてやることなのだから

「や、も…イき、たい…」

いつもどおり、気持ちのいい場所を突き上げて煽ってやると、カズは涙に潤んだ目を俺に向けておねだりしてきた
その表情に、いつものようにイかせてやりたい気持ちがほんの少しだけ湧き上がってくるが
そんな甘い気持ちをかき消すように腰を深く引き寄せてやれば、カズは困惑しきった目を俺に向けてきた

「やっ…何でっ」

快感に潤み、泣き出しそうな目で俺を見つめるカズに、自然と笑みが湧き上がってくる

「どうせだ、カズ…後ろだけでイってみないか?」

体内にある、男でも気持ちのよくなれる場所
ソコを刺激してやれば、たとえ男でも、女のようにイくことが出来る
いわゆる、ドライオーガズムというやつだ

その快感は前のソレより強烈で
しかも、射精を伴わないから際限がない

「やだっ…むりっ」

女としかヤってこなかったカズはそれを知らないのだろう
どこか絶望したような表情で、いやいやと首を振る

知らないなら、教えてやればいい
他の誰でもない、この俺が

腰を抱え上げ、グリグリとその場所を抉るように突き上げてやれば
カズはたまらないといった風に声を上げる
おそらく、もどかしくて射精したくてたまらないんだろう
腰を揺らし、何とか快感を得ようとしている

「やだ!も、イきたいっ」

ついには我慢できなくなったのか、震える手で涎を垂らす性器に手を伸ばし始めた

「ダメだ…今日は後ろだけでイってみろ」

その手を掴んで頭の上で纏めると、カズはまるで子どものように首を振り
必死に、俺に絶頂を懇願をする

「やだ、むり!いやっ…スネーク、おねがっ…も、イきたいっ」

「先でイこうとするな…後ろに集中しろ…」

ドライオーガズムは、射精とは感覚が違う
その感覚を知らないカズは、どうにかして射精しようともがく

俺はオーガズムを促すようにソコだけを狙って、ひたすらに突き上げる
絶頂を求めて震える体は、そのたびに貪欲に俺の性器を締め付けてきて
油断すると持っていかれそうになる

カズより先にイってしまっては、意味がない

だんだんと、快楽に追い詰められていくカズの表情を眺めながら、俺も襲い来る射精感を必死に堪える

「あ…あぁぁーっ!!」

一際奥を突き上げてやった瞬間
カズの背がビクリとしなり、唇から悲鳴に近い声が漏れ
ぎゅうっと強く締め付けられ、堪えきれずにカズの中に射精してしまった

カズを見れば、うっすらと開いた唇から甘く荒い息を吐きながら、どこか呆然と天井を眺めている
白い内股がフルフルと小さく振るえ、中が未だに甘く俺を締め付けて
それなのに、性器は未だ勃ちあがったままだ

どうやら、イったらしい

「…ほらな、ちゃんと後ろだけでもイけるだろ?」

汗で額に貼りついた金糸を払ってやりながらそう言ってやっても、カズはぼんやりとした視線を俺に向けるだけ
その瞳が、いまだ甘い快楽に溺れている

「ほら…もう一度イってみろ」

甘い締め付けと、カズの妖艶ともいえる姿に俺の性器はもう臨戦態勢だ
呆然と快感に酔い痴れるカズの体を、後ろでのイき方を忘れないうちに再び突き上げる

「あぁっ!」

甘い余韻に酔っていたカズから、驚いたような甘い声が漏れる
未だに快楽の残っているであろう体は、あっという間に絶頂へと駆け上がっていく

「やだ、やだ!また、イちゃっ」

「好きなだけ、イけばいいさっ」

ほら、と突き上げてやれば、後ろでのイき方を覚えた体はあっさりと絶頂を迎える
そのままの勢いで突き上げ続ければ、カズの唇からは堪えきれない喘ぎが漏れ、その目からぽろぽろと涙が零れ落ちる
後ろは絶頂を迎えるたび、極上ともいえる締め付けで追い詰める

終わりのない快感に怯える心とは裏腹に、体は貪欲に快感を求める

「も、やだぁっ…イきたい、イきたいっ」

「イってるだろ?ほらっ」

突き上げるたびに、カズは甘い声を上げながらまるで小さな子どものように懇願し、ふるふると首を振る
もしかしたら、イかせ過ぎてもういつイっているかすら判別できなくなり始めたのかもしれない

「ちが、…も、出したいっ」

終わりのない快感に咽び泣き、快楽に溺れるカズの姿は
何ともいえないほど綺麗で、とても妖艶だった

「あっ、あぁっ」

「…なぁカズ…さっき、オポッサムと何をしていた?」

突き上げにあわせて、耳元で囁いてやると
カズは、焦点のあわない目で俺の顔を見た

「はなし、話してたっ」

「それだけで、キスをするのか?」

「ふぁっ…され、た…おれじゃ、ないっ…」

「…なら、他の兵士とは?」

「あ、ぁ…ほ、か?」

「俺以外の兵士と、こういうことをしたのか?」

「してなっ…あ、ぁっ…スネーク、スネークだけっ…やぁっスネークとしか、してないっ」

甘い声にあわせて、カズの口から思いもよらなかった言葉が零れ
その言葉に、腹の奥で暴れていた黒くてドロドロとした感情が
すぅっと、溶けて消えていった

「いい子だ…すまなかったな」

黒い感情が消えた心を、どうしようもないほどの喜びと罪悪感が満たしていく
酷いことをしてしまったことへの懺悔を込めて、赤い唇にそっとキスを落とし

「あぁっ!」

射精を求めて震える性器を、強めにしごいてやる
その瞬間、きゅうっと甘くキツく締め付けられ、脳天を突き上げるような快感に襲われる

「あぁっ!も、でちゃ…やあぁぁっ!!!」

がくがくと体を震わせて絶叫に近い声を上げながら、俺がイくのとほぼ同時にカズは俺の手を精液で濡らし

「あ…あぁ…」

そのまま、落ちるように気を失った








「すまなかったな、カズ…」

すぅすぅと、疲れ切って深い眠りに落ちたカズの赤くなった目元にそっとキスをして、ゆっくりと体を離す

腹の中で暴れる感情に振り回され、ずいぶんと酷いことをしてしまった
汗で濡れた髪をそっと撫でれば小さな声が漏れ、その姿がさらに罪悪感を煽る

「本当に、すまなかった…」

おそらく、カズの言葉に嘘はないだろう
俺が勝手に誤解して、安い挑発に乗せられて、カズに酷いことをしたのだ
当然許されることではないし、許されるべきでもないと思っている

どうやら、自分で思っていた以上に
俺は、カズに惚れているらしい

まだ恋人ですらないというのに
自分ではどうすることもできないほど、強い独占欲を抱いてしまうほどに

「すまない…二度と、同じ間違いは繰り返さない…」

これで、最後にしよう
カズの意思をないがしろにするのは
そう、自分自身に誓う

俺がしたいのは、レイプじゃない
どちらかが支配する関係でも、優位に立つ関係でもない
俺がしたいのは、セックスだ
互いに想い合い、対等である関係だ

だから、これっきりにしよう
カズの意思を無視して触れるのは

「だから…」

許して欲しいとは言わない
この行為を許して欲しいとは思わない
二度と、お前にこんな酷いことはしないと誓おう

「カズ、お前を愛している…これだけは、否定しないで欲しい…」

お前への、この愛に誓って
二度と、傷つけないと約束するから

俺の想いを、拒絶しないで欲しい
できれば…いつか、俺の想いを受け入れて欲しい

まるで、神聖な誓いのようにその唇に口付ければ

「すねー…くぅ…」

その唇が、小さく俺の名を紡ぎ
そのことに、喜びと泣きそうな感情が入り混じり

「カズ…愛してる」

眠る体を抱きしめて、もう一度その耳元で囁いた


















茉美様リクエスト【初体験は物置部屋で・スネーク視点】でした!
途中中途半端にPUしてすみませんでした(土下座)

闇スネークさんが素敵だったので…とのことでしたので、全力で闇スネークを降臨させたら
色々と方向性が変わりそうで大変でした…
しかも、我に返ったら途中でやめそうになるし!
いやいや、カズに突っ込むまでは頑張れ!と言い聞かせながら書きました(下品)

しかも、一番濃い部分を後日UPとかどんだけだ自分!

スネークは、この時点でカズに相当嫌われたと思ってます
でも、次の日恥ずかしがりはするものの嫌う様子をまったく見せないカズに

あれ…これいけるんじゃね?

と、あんだけ反省したことを頭の片隅へ追いやり副司令室編へ突入します
結局は我が家のスネークだからね(コラ)

茉美様のみ、お持ち帰り可能です
茉美様、いかがでしょうか?こんなので大丈夫でしょうか?
苦情返品受付中です!
リクエストありがとうございました!!

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