ストラブ博士のお悩み解決編



「どうだ、カズ」

「…本当に、おっぱいだ」

カズのどこか呆然とした声に、私の心は達成感と満足感で満たされていった

あれからカズで遊…んんっ、カズのおっぱいが欲しいという悩みを解決すべく、研究開発班の中から優秀そうな人間をチョイスし
ありとあらゆる手を使って丸め込んだり納得させたり…まぁ、時には少々強引な手段も使って奴らをこき使い、ようやく目的のものを完成させた
これも全て可愛いおもちゃ…んんんっ、親友の悩みを解決するためだ

そして現在、我が親友の胸には、りっぱなおっぱいが付いている
もちろん、手術したり女性ホルモンを打ったりなどはしていない
いわゆる、偽乳だ
だが、たかが偽乳だと侮ってもらっては困る
シリコンなどを使い、限りなく人肌の感触に近い人工皮膚を作り、さらに重さ、柔からさ、揉み心地などほぼ完璧に本物のおっぱいを再現している
現に、さっきから持ち上げたり揉んだりしているカズの表情は、クオリティーの凄さに驚きに満ちている
装着には接着剤を使っているが、これも肌に極力悪影響のないものを特殊な配合で調合し、それでいて汗をかいても剥がれない粘着力を誇っている
ちなみに、ある一定の温度にすれば簡単に接着剤がはがれるようになっている
まさに完璧だと自画自賛したくなる出来だ
多少金を使ったが、この出来と反応のためなら安いものだと思う

「なぁ、コレどうやって作ったんだ?」

「企業秘密だ、気に入ったか?」

「企業秘密って、俺ここの副指令なんだけど…後ちょっと重くないか?」

「その大きさならその重さが普通だ、文句を言うな」

「…女って、大変なんだな」

妙なことに感心しているカズの胸元で揺れているおっぱいに、たまらなくなって手を伸ばして揉みしだく
偽物とわかっていても、ここまで精巧に作られ、なおかつ目の前で揺れていたら揉みたくもなる
手の中のおっぱいは、力のかけ具合によって柔らかく、だがしっかりとした感触を残して形を変える
うむ、何度揉んでも本物と遜色ない揉み心地だ

「な、何で博士も揉んでるの?」

もみもみとその揉み心地を堪能していると、カズがどこか恥ずかしそうな顔で私の顔をうかがってきた

「悪いか?私が作ったんだ、いくら揉んでもそれは私の自由だろう?」

「いや、そりゃそうだけど…」

どこか歯切れが悪く、どこか戸惑ったようなカズに
うずうずと、遊んでやりたい気持ちが湧き上がる
まぁ、親友のために苦労して作ったんだ
多少遊んだところで、許されるだろう

「なら構わないだろう?所詮は偽物だ、揉まれた所でカズは痛くも痒くもないだろう?」

「いや、そうだけど…何かこう、視覚的に…」

「なんだ、私におっぱいを揉まれて感じたのか?」

「そ、そんなわけないだろ!?」

ちょっとつついてやるだけで、カズは顔を真っ赤にして否定する
この男がこうして必死で否定するときは、ほぼこちらの言い分が当たっているときだ
普段はクールなくせに、こういうときは非常にわかりやすい
この瞬間ばかりは、ボスがこの男に執着する理由が、少しだけわかる
これほどいじりがいがあり、素直でなく捻くれている人間を弄って苛めて素直にさせるのはとてつもない快感だ
まぁ、今日はそこまでしたらさすがにやりすぎだからな
多少遊ぶだけにするか

「まぁいい。じゃあ、それをつけたままボスの前に行け」

「ちょ、それなんて罰ゲーム!?絶対引かれるって!!」

「大丈夫だ、研究開発班が作った潜入用機材の実験だと言えばいい。というか表向きはそういう理由で作ったからな、あながち間違いではない」

「け、けど…」

「…お前にいきなり胸が出来たら、ボスは驚くだろうな」

少しだけ間を開け、さも思いつきましたという風に言えば、カズの目が不思議そうに丸くなる

「そりゃ、驚くだろうな」

「驚いたボスの顔を見てみたくはないか?恋人に突然胸が出来たんだ、さぞ驚いた顔が見られるだろうな」

「そりゃ、なぁ…」

私の言葉に、カズが少しだけ考え込むような仕草をする
よし、食いついたな

「いつも振り回されているといってるじゃないか、その仕返しに驚かしてやると思えばいい」

「…そういうもん?」

「そういうものだ。それにうまくやれば、ボスをからかってやれるかもしれないぞ?」

「どういうことだ?」

「その豊かな胸をボスの腕にでも押し付けてみろ、男なら誰でも慌てるだろう?しかも恋人からだ。ボスは大層慌てるだろうな」

だんだんと、カズの顔が輝いていく
どうやら、上手い事その気になってくれているらしい
後一押しだと感じ、私はにやける頬をどうにか引き締めてさらに追い討ちをかける

「それにこのクオリティーだ、揉めといえば揉むだろうな…ボスが偽乳を揉むんだぞ?これ以上からかいがいのあることがあるか?」

「…ないな」

「だろう?」

にこり、と止めを刺すように笑ってやると
カズも、どこか楽しげに笑っていた
どうやら、私の思惑通りにそのおっぱいをつけたままボスをからかうことに決めたらしい

「じゃ、これつけたまま部屋戻ってみる」

「あぁ待て、そのまま出たら台無しだろう?私のコートを貸してやるから、それを着て部屋に戻れ」

「あぁ、ありがとう博士」

珍しくボスをからかえるということで、ニコニコと上機嫌で部屋を後にするカズを見送り
その背中が部屋から消えた後…私は我慢していた笑いを盛大に表に出した

確かに、ボスは驚くだろうしからかえるだろう
だが、その後確実に食われるだろう
何といっても、相手はあのボスだ
偽物とはいえ、恋人に立派な胸がありなおかつ積極的に振舞う姿を見て、我慢できるとは到底思えない
そこまで考えがいたっていないらしいカズに、どうしようもない愉快さと可愛らしさが沸きあがる
頭はいいはずなのに、時折こうして単純さを発揮するのがたまらない
やはりアイツは、最高のおもちゃだ





「で、どうだった?」

数日後、一応ぼかしてそう聞いてやれば
カズはまるで湯沸しきかといいたくなるほど瞬間的に顔を真っ赤にし

「うん…まぁ、ねぇ…」

と、もにょもにょと恥ずかしそうに視線をさ迷わせた
どうやら、よほどお楽しみだったらしい

「その様子だと、随分楽しんだらしいな」

「べ、別にそんなんじゃっ!スネークとは何もしてないってば!!」

「おや、私は楽しんだらしいなといっただけだぞ?何をして楽しんだとは言っていないが?」

私のからかいに、自爆したと悟ったカズの顔が一気に真っ赤になる

まぁ、実は次の日にボスから直々に礼を言われたわけだが
今それを言えば、ボスを殺しに行きかねないから黙っておいてやるか
いや、それはそれで楽しそうだがな

あわあわと落ち着きない挙動を繰り返しながら、どうにかして言い訳をしようと必死で考える親友兼可愛いおもちゃを眺め
私は堪えることを止め、思いっきり笑ってやった



















節分プレイが進まなくてむしゃくしゃしてやった・ぱーとつー
後悔はしていないが土下座でスタンバイはしている

書いておいてなんだが、このカズ単純すぎる
そしてとうとう、博士がカズをおもちゃだと公言してしまいました(笑)
どうでもいいけど、この2人は結構書きやすいかもしれない
カズを弄りやすい的な意味で

きっとスネークは楽しんだと思うよ、おっぱいプレイ(何)

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