Happy New Year!



クリスマスも終わり、カズがやたら張り切っていた大掃除や全員で集まってそばを食うという、日本の行事も終わり
夜も更け、今年も後ほんの僅かとなった頃
MSFの兵士達は、夜通しで今年を振り返りながら酒を飲もうと集まるもの、甲板でニューイヤーの瞬間花火でも上げようかというもの、カズが冗談交じりに言っていた
『年が変わった瞬間、俺は地上にいなかった』
とやらをやろうと集まるもの
それぞれ、思い思いのことをして残り僅かな年を満喫していた

「あ、ぁ…すねーくっ」

「可愛いぞ、カズ」

もちろん、俺とカズ…まぁ、ほぼ一方的に俺だが…も、残り少ない時間をたっぷりと満喫している

酒を飲み、ほんのりと赤くなったカズに欲情し、我慢できず適当に理由をつけてカズと共に部屋に戻りすぐ押し倒した
カズも軽く酒を飲んでいたせいか、特に抵抗することもなく俺の誘いに乗ってきた
まぁ、いわゆるヤりおさめというやつだ

「んやっ…あ、そこ、だめっ」

ぐ、と腰を抱え上げるようにして奥へと押し込めば、カズのイイ場所に当たったらしく、ふるふると首を振り逃げようと腰を引く
それを阻止するように腰を引き寄せれば、予想通り甘い泣き声が耳を擽る

今年も幾度となく、この体を抱いた
カズの好きな場所も、感じるやり方も、手に取るようにわかる
どこをどうしてやれば、カズがどういう反応をするかわかりきっている
それなのに毎回飽きもせず、カズがどういう反応をするかを確認したくて仕方ない
それがカズにしつこい上ねちっこい、と文句を言われる由縁なのだろうが

というか、カズとのセックスに飽きるなんて日が来るのだろうか
毎回どこか初々しい反応を見せ恥じらいを捨てきれず、ダメだのイヤだの言いながらも全身で気持ち良いいと悦ぶ正直すぎるカズの体に…
肌は触れるたび俺に馴染んでいるように吸い付いてくるし、感度も相性も超が付くほど良好なカズとのセックスに飽きる日…

…こないな、絶対

少し考えて、確信にも似た答えがでたことに満足し
言葉ではなく体で限界を訴えるカズの望みに答えてやるため、突き上げを反応を楽しむものから絶頂に導くものに変え、蜜を零して震える性器に手を伸ばす

「あ、ぁっ…や、も…だめっ」

ぶるぶるとカズの体が震え、中がきゅうっと締まる
先端に軽く爪を立ててやれば、たまらないといった声を上げてとぷりと精液が噴出した
その時の締め付けに誘われるままに、俺もカズの奥に熱を放つ

その瞬間
カチリ、と部屋の時計が小さな音を立てた

おそらく甲板から聞こえてくるであろう、花火の音と兵士達が騒ぐ声をぼんやりと聞きながら、荒い息を繰り返すカズを抱きしめ、その髪を緩やかに撫でる
ある程度息が整って、気持ち良さそうに身じろぎをしたのを合図に、啄ばむようにその赤い唇に口付ける
カズは擽ったそうに小さく笑いながらも、俺の口付けに答えてくれる
何度もキスを繰り返し、互いに笑いあう

「スネーク…あけましておめでとう。今年もよろしく」

その合間、カズがそっと俺の頬を手で包み
ふわり、と綺麗な笑みを浮かべ穏やかな声で新年の挨拶を口にした

「あけましておめでとう、今年もよろしくな、カズ」

あぁ、年があけたのだとその言葉で悟り、俺もカズの鼻先にキスをして新年の挨拶を返し
また、じゃれるように口付ける
意外と甘えたなカズは、気持ち良さそうにそれを受けながら、甘えるようにキスを返してくる

さて、カズはまだ気付いていないようだが
甘い余韻に酔い痴れる体は、未だカズの中に埋まったままの俺自身を程よく締め付けている
しかも、カズにキスをしているとどうしてもムラっときてしまう

まぁ、何が言いたいかというと
ぶっちゃけ、勃った
しかも、すでに臨戦態勢だ

だが、カズがこうして甘えてくるときは、大抵もうセックスは終わりだと思っているときだ
そこを強行すれば、翌朝カズから怒られる事になるから大抵は我慢するが
今日は元旦だ、新しい年の幕開けの日だ
日本にはこの日、ヒメハジメという新年一発目のセックスをするという非常に素晴らしい文化がある…らしい
なら、それを今したところで何の問題もないだろう

勝手にそう結論付け、キスを徐々に深いものに変えていく
唇を舐めれば、まだじゃれあいの延長だと思っているらしいカズは素直に唇を開く
拒絶される前に舌を甘い咥内に挿しいれ、歯列をなぞり上あごを擽る
ぴくんっと跳ねる甘い舌を絡めれば、カズの口から少し困惑したような声が漏れる
その声に喉の奥で笑いながら、緩く腰を動かしてやれば

「ちょ、スネークっ」

ようやく俺の意図に気付いたカズは、首を振って口付けから逃れると
ほんのりと目元を赤く染めたまま、俺を睨みつけた

「何だ、カズ」

そんな目で睨みつけても、誘っているようにしか見えないぞ
喉まででかかった言葉をどうにか飲み込み、緩く奥を突けば一瞬目元が快楽に緩む

「も、ダメだって。もう今日はシない」

だが、すぐにキッと俺を威嚇するように睨みつけ、どけと肩を手で押してくる
それを無視して、カズの耳元に顔をよせ、形のいい耳に舌を這わせる

「だ、ダメだって!明日朝に起きれなくなるっ」

カズが何を言おうが、この体勢と状況ではイニシアチブは俺にある
どうにか逃げ出そうとする腰を押さえつけ、緩く中を掻き混ぜる
まだ快感の余韻の残る体は、それで容易に火がつくことを知っている

「いいじゃないか、オセチ…だったか?あれは人数分作っているんだろう?ゆっくり寝たってかまわないだろ」

「朝じゃなきゃ、ダメ…んっ、ぁ…」

「日本にはヒメハジメという文化があるんだろ?もう新年だ、それをしようじゃないか」

「ダメ、ぁ、ダメだって…夜、明日の夜に」

「俺は今がいい」

「ダメだってば…だって、んんっ、日の出、がっ」

が、今日はやけにカズが強情だ
いつもは、これくらいすれば乗ってくるんだが
ふるふると快楽に震えながらも、頑なに行為を拒否する

ここまで拒否されると、逆にどうにかしてやりたくなってしまうのは、俺の性分だ

片手でしっかりと腰を固定し、まだぴんと立っている乳首を摘んで、指先で転がす

「あぁっ」

「なぁ、いいだろうカズ」

「あ、やめっ…」

くりくりと指先でその硬さを堪能しながら、カズの一番敏感な場所を突き上げる
そうすれば、カズの口から漏れるのは甘い声だけになる

「ひぅっ…あ、あぁっ」

ビクビクと体を震わせながら、快感に溺れるカズの姿は、何度見ても興奮する
これから先も、一生飽きることはないんだろうとぼんやりと思いながら
興奮に任せて、動きを激しいものへと変える

「も、やめっ…あぁぁっ」

甘い悲鳴と共に、カズが2度目の絶頂を迎える

「だめ、すねーくだめ…」

グッタリと力が抜け、ぼんやりと俺を見つめる快楽に染まった目に煽られ、息の整わないうちに再び揺すりだす
半ばろれつの回っていない拒否の言葉も、今日はやけに俺の欲情を刺激する

「可愛いな、カズは」

「らめ…ね、すねーく…」

ゆらりと伸ばされた、力の入っていない手を取り
俺は欲情のままに、カズの体を揺さぶり続けた





「もう朝か…」

ほんのりと染まり始めた空に、もうすぐ日の出なのだと実感する
先ほどまで俺に揺さぶられていたカズは、疲れ切っているらしくぐっすりと眠っている
これは朝どころか昼過ぎても起きないかもしれない
さすがにやりすぎたか、と少し思うが
それでも、口元がにやけるのを止められない

「可愛かったぞ、カズ」

くぅくぅと眠るカズの頬に唇を落としながら、俺はガラにもなく幸せというものを感じていた
こうして今年もカズと共に年を越せ、カズが隣で眠っていてくれている
これほどの幸せが、他にあるだろうか

「(それに、今年はカズと繋がったまま年越しができたしな)」

一年の計は元旦にあり
という言葉を、前にカズが言っていた
意味はよく覚えていないが、元旦にいいことがあればその年1年いいものになる…だったか?
何となく違う気もするが、まぁそんなことはどうでもいい
カズと触れ合いながら、一番近くにいながら年越しができたんだ
今年は、とてもいい年になるに違いない

できるなら、来年も再来年も
こうやって、2人で年越しがしたいと思った



Happy New Year!



昼過ぎになって、ようやく目を覚ましたカズに

『アンタのせいで初日の出が見られなかったじゃないか!!』

と、かつてないほど激怒され、新年早々土下座して謝り倒すハメになることを俺はまだ知らず
ただ、カズが隣にいてくれる幸せをかみ締めていた




















ネイカズ年越し、エロバージョンでした!
新年早々お邪魔したチャットで話題になったネタを使いました
す、すみません…萌え散らかしたものでっ
スネーク初夢着物エチバージョンと迷いましたが、こっちの方が書きやすかったからこっちで(コラ)

この後スネークは、起きたカズに新年早々ぼこぼこにされます
とっても怒られます、土下座した頭を踏み潰される勢いです
マングースやホーネットがビックリするくらい怒られます
『副指令、もうその辺で…』
とかうっかりマングースが言っちゃうくらい怒り狂います

今年の目標・色々本気出す、さらっとしてるけど色気たっぷりなエロをマスターする、企画なにやるか本気出して考える

うん、今年も頑張ります

- 69 -


「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -