if〜あったかもしれない悪夢の話・裏



カズの白い首筋は気に入っている
軽く吸うだけで紅い華が咲く、柔らかなその場所はカズの弱点のうちの1つだ
首の筋を辿るように舌で舐めれば、ふるりと震えてくたりと体から力が抜ける
そんな感じやすいカズの体に、欲情と独占欲が酷くそそられる
耳のすぐ下に吸い付いた

「ぁっ…」

じゅっと音を立てて吸い付けば、カズの体が小さく跳ね、その場所に紅い華が咲く
白い場所によく映える、紅い所有印
その印にほんの少し独占欲が満たされて、まるで飢えにも似た感情が押し寄せる
その感情に逆らうことなく、その周辺に吸い付いて痕を残す

カズは、髪を下ろすのを酷く嫌う
幼く見えるからだと、以前ぼやいていたのを思い出す
なので、耳の周囲の白い肌はいつも露出している
ここに痕をつければ、カズは隠すことができない
普段はその場所に痕を残すとカズが嫌がるので、付けたい衝動を抑えているが
今日は、我慢なんかしてやらない
俺のものなんだ、別にかまわないだろう

「スネークっ、そこ、やめろっ…痕残すなって!」

嫌がるカズにかまわずにその場所に吸い付いていると

「やめろって、言ってんだろ!?」

ぐいっと、カズの手が俺の肩を力いっぱい押してきた
とりあえず顔を上げてやると、カズは不満げに俺を睨みつけてきた

「どうしてだ?」

「兵士達にばれるだろっ」

「ばれて何の問題がある?お前は俺のものだからかまわないだろう」

「俺がかまうんだよ!というか、朝っぱらから盛るな!」

抵抗するように俺の肩を押しながら睨みつけてくるカズに、炎のような激情がさらに煽られ
黒い感情が勢いよく噴出す

なぜ嫌がる
なぜ俺を拒絶する
お前は俺のものだ
俺の恋人だ、そうだろう?
痕をつけられて困る相手でもいるのか?
朝からの行為を嫌がる理由があるのか?

怒り、嫉妬、独占欲
それらがぐちゃぐちゃに混じりあい、どす黒い感情を形成していく

気に入らない
俺を拒むカズが
気に入らない
俺を求めないカズが

その衝動に突き動かされるように
カズの性器を、ズボン越しに握ってやる

「うぁっ!?」

「何だ、嫌がってる割にはもう反応してるじゃないか」

僅かに反応していたソレを強めに揉みしだいてやると、ビクビクとカズの内股が痙攣し、ゆっくりと反応を示し勃ちあがっていく

「あ、や、やめっ…スネークっ」

「どうしてだ?ココは気持ちよさそうだぞ?」

ぐにぐにと手のひらを押し付けるように揉んでやると、ソコから俺の手を引き離そうとカズの手が伸びてくる
だが、震えるまったく力の入っていない手では俺の手は引き剥がせない
むしろ、ねだっているようにすら思えてくる

「ふぁっ…ぁ、はっ」

「気持ちいいんだろう?素直になれ」

ズボンの上からではしごいてはやれないから、ぎゅうぎゅうと押すように完全に勃ちあがっている性器を愛撫してやる
少し痛いくらいの愛撫が好きなカズは、大げさなほど体を震わせて快楽の声を上げる
今頃、下着の中が大変なことになっているだろうと想像するだけで、ゾクリと下肢が疼いてくる

「も、やめ…はなし…イく、からぁっ」

頬を染めてふるふると頭を振りながら懇願するカズに、酷く嗜虐心が煽られる
自然と浮かぶ笑みを抑えないままで、先端をグリグリと押してやる

「ちょ、まっ…うぁぁっ」

するとびくんっとカズの体が震え、直後くったりと力が抜ける
荒い吐息からは、イったことが伝わってくる

「イったか?カズ」

「…スネークの、あほっ」

ワザとそう言ってやれば、カッと頬を染めて快感の余韻と羞恥に染まる瞳で睨みつけてくるカズに、ゾクゾクと背筋を快感が走る
もっと苛めて、その顔を歪ませてやりたくなる

「悪かった、責任を取って脱がしてやろう」

それを悟られないように小さく笑ってやりながら、ベルトに手をかける
カズは俺から視線を外しているが、抵抗しようとはしていない

ようやく、その気になったらしい
その証拠に、そこらをさ迷う瞳は快感への期待で甘く潤み、イったばかりだというのに吐息は甘く濡れている
焦らすように、ゆっくりとベルトを抜き取ってズボンのチャックを開けてやる

「上は自分で脱げよ」

すでに反応を始めいる性器を濡れた下着越しに軽く撫でながらそういってやれば
少しだけ戸惑ったような視線を向けるも、素直に野戦服のボタンに手をかける
ゆっくりと、少しだけ震える手でボタンを外していき
ぱさりと、野戦服が腕から落ちれば、日に焼けていない白い体が露になる
ほんのりと上気した肌が薄い桜色に染まっていて、とてつもない色香を放っている
これが無意識なのだから、この男は本当にたちが悪い

「いい子だ、カズ…ほら、腰上げろ」

その肌にごくりと沸いた生唾を飲み込みながら、ズボンの腰の部分に手をかけて緩く引いてやる
羞恥に染まる瞳を俺に向けたカズは、ふっと目を伏せながらもゆっくりと腰を浮かす
その従順な様に、黒い独占欲が満たされ
代わりに凶暴なまでの欲情が顔を出す

ズボンと下着を一度に下ろしてやると、緩く反応を示す性器が顔を出す
それはドロリとした精液でぐちゃぐちゃに濡れていて、あまりに淫猥な光景に、クラリとする

「ぐちゃぐちゃだな…ローションいらないんじゃないか?」

濡れた下着とズボンを足から抜きながらからかってやれば、カズは羞恥に頬を染めぎゅっと目を閉じて下唇をかみ締める
その間も、腰を下ろそうとはしない
これから何をされるのか、わかっているんだろう
そして、それを期待しているから何も言い返さない

すっかりと行為に慣れきった、快楽に従順な心と体
それを仕込んだのが俺だという事実に、黒い感情が満たされていく

「気持ちよくなりたかったら、そのまま腰を上げていろ」

浮かされた腰の下に手を差し込み、先走りとで濡れている後ろに触れれば
カズの腰がピクリと僅かに跳ね、誘うようにソコがきゅうっとしまる
そのままヌルヌルと焦らすように入り口を刺激してやれば、カズがぐっと息を詰めたのが伝わってきた
そのままぐっと指を中に押し込めると、小さな声と共に詰めた息が吐き出されていく

「あ、ぁー…」

「もう柔らかいな」

指を何の抵抗もなく飲み込み、奥へと誘うように収縮する内壁を爪を立てるように押してやると、カズの喉から可愛らしい声が漏れる
この分なら指を増やしても大丈夫だと判断し、一度抜いてから指を増やしてまた中に押し込む
さすがに一瞬引きつったように喉が震えたが、少し動かしてやれば慣れた体はあっという間に柔らかくそれを飲み込んでいく

「あ、あっ…んっ」

「気持ちよさそうだな」

ぐちゃぐちゃと音を立てながら動かすと、開きっぱなしの唇から甘い声が上がる
快楽に頬を上気させて緩やかに腰を動かすカズの性器は、完全に勃ちあがってとろとろと先走りを零している
それが先ほど放った精液と混じりあい、濡れていやらしく光を反射する
その光景に、下肢がズグズグと重くなる
もっと指で苛めてやりたいが、さすがに俺も限界に近い

「んっ…」

指を勢いよく抜くと、物足りなさそうな声を上げながらも、期待に満ちた目で俺を見つめてくる
俺が仕込んだ快感に従順な姿に、笑いがこみ上げてくる

だが、今日はそう簡単には抱いてやらない

後ろに転がろうとしているカズの肩を掴んで引き寄せ、胡坐をかいた俺の膝の上に乗せる
状況がわかってないのか、カズはどこか困ったように俺を見下ろしてきた

「カズ、今日は自分で入れて動け。できるだろ?」

腰を抱き寄せ、するりと谷間を撫でてやりながら、出来るだけ優しい声で囁いてやる

欲しいなら、お前から欲しがれ
気持ちよくなりたいなら、自分から求めてみろ

「む、無理…」

けど、俺の言葉にカズはイヤイヤと首を振る

戸惑ったようなカズの顔に、イライラとした気分になる
ほら、欲しいんだろう?後ろが疼いてしょうがないんだろう?
突っ込まれて揺さぶられて、気持ちよくなりたいんだろう?
それを教えたのは、俺だ
後ろで女のように感じる体に仕込んだのは俺だ
今更何を戸惑う必要がある?
求めればいい、欲しがればいい
貪欲に、快楽が欲しいとねだればいい
プライドも何もかも捨てて、俺を欲しがればいい

もっと俺を欲しがれ
俺を求めろ
俺がお前を欲しがって求めてるのと同じくらいに

「どうした?欲しいんだろう?ほら…」

軽く腰を掴んで下げさせ、俺の性器をカズの尻の谷間に擦り付ける
入れられる快感を思い出したのか、カズの瞳が期待にとろりと潤む

「欲しいなら、自分で入れろ」

上気した頬をゆっくりと撫でてやれば、カズは戸惑いと羞恥を滲ませた目で懇願するように俺を見つめ
やがて、俺が本気だとわかったのか恥ずかしそうに目を伏せて俺の性器に手を添えて腰の位置を変える

「そうだ、いい子だカズ」

従順な様に小さな子どもを褒めるように頭を撫でてやると、カズの目が嬉しそうに一瞬細まり
ゆっくりと、腰を下ろしていく

「あ、あっ…」

ぎゅうっと俺の肩を掴みながら、カズはきつく目を閉じて詰めそうになる息をゆっくりと吐いている
慣れていないせいか、じれったいほどにゆっくりと飲み込んでいくソコに好き勝手に突き上げたい衝動が沸いてくるが、じっと我慢する

けど、残り三分の一ほどを残してカズの腰が止まる
ゆっくりと目が開き、その顔が泣きそうに歪む

「スネーク…も、むりっ、入らない…」

「そんなわけないだろう?いつもちゃんと全部飲み込んでるだろ」

「でも無理…も、むりっ…」

泣きそうな顔でふるふると頭を振り、子どものように懇願する
その姿に、俺にすがる瞳に
飢えにも似た感情が満たされていく

「まぁ、頑張ったからな…ご褒美だ」

涙が零れ落ちそうな目元を優しく指で撫でてやり
カズの腰を掴み、引き降ろすのと同時に突き上げる

「あぁー!!」

ずぶり、と根元まで飲み込むと同時にカズの口から悲鳴に近い声が漏れる
ぎゅうっと中が締まり、ビクビクと体が震わせながら甘く荒い息を吐き出している
もしかしたら、軽くイったのかもしれない

「ほら、動け。気持ちよくなれないだろう?俺もお前も」

けど、のんびり休ませてやる気はない
震える尻をぺちりと軽く叩いて、しがみ付いているカズの耳元で咎めるような声で囁いてやる
ビクリとカズの腰が跳ね、ゆっくりと顔を上げたカズはとろりと溶けた目で俺を見つめ
少しずつ、腰を使い始める

「ん…ん…」

最初はぎこちなかった腰の動きが、徐々に大胆なものになっていく
気持ちいい場所に当たるように動きを調節し、その場所に先端を擦り付けながらグイグイと腰を擦り付ける
そのたび中がきゅうきゅうと締まり、背筋を快感が駆け上がる

「はぁ、ぁっ…あ、んんっ」

「は…カズ…」

夢中で腰を振るカズの頬を撫で、閉じている目を開けさせて
舌を誘うように出して見せれば、噛み付くように俺に口付けてきた

「んぅ、んんっ…」

咥内に差し込まれる舌を自分のそれで絡めて吸い付いてやれば、鼻から甘ったるい声が抜け
自分からもと、大胆に舌が絡まってくる
その間も、貪欲に快感を貪っている

夢中で快楽を、俺を求めるカズの姿に
独占欲も、嫉妬心も、愛情も
心も体も満たされて
同時に、酷く嗜虐的な欲が湧き上がる

「カズ、交代だ」

カズの肩を押さえつけて動きを止めさせれば、快感に潤んだ瞳が不思議そうに俺を見つめる
その目元に軽くキスをして腰を引く

「んぁ…」

ずるり、とカズの中から性器を抜き取れば、物足りなさそうな声と共に、咎めるような戸惑ったような視線を向けてくる

「そんな物足りなさそうな顔をするな…すぐ気持ちよくしてやるさ」

物足りなさそうに俺を見つめるカズの肩を軽く押してベットに倒して、腰を抱え上げてもう一度中に突っ込んでやる

「あ、ぁぁぁっ」

快感を求める体は、再び挿入される性器に喜んで絡みつき
きゅうっと締まるソコが極上の快感を伝え、ぐっと腹に力を込めてそれに耐える

肩を押さえつけて片足を持ち上げ、カズが逃げられないように体重をかけて乗りかかる
とろりと、欲情に潤んだ瞳が俺を見上げてきて
その姿に、酷く興奮する

「いあぁっ…ひ、ぁっ」

欲に突き動かされるままに白い体を揺さぶれば、喉を仰け反らせながら腰が跳ねる
それすら押さえつけて突き上げれば、まるで泣いているような声が唇から漏れる

「ひ、ぁぁっ…や、すねーく、すねーくっ」

ゆらりと、腕が俺の背に回りぎゅうっとしがみ付くように抱きつかれる
薄く開いたその唇に噛み付けば、ぐっと爪が背中に食い込むのが伝わってきた

「ふっ…やぁ、すねーくっ」

けど、食い込む爪ですら俺の体は快楽と認識する
俺を求めている行為なのだと、酷く満たされた感情が湧き上がってくる

俺の下で快楽に溺れ、必死に俺に爪を立てうわ言のように俺の名を口にする姿に
まるで、カズの全てを支配しているかのような錯覚を覚える

「も、イく、すねーく、イっちゃぁっ」

欲情と安堵
俺を求めるカズの姿に、そんなカズを支配しているかのような錯覚に
まるで逆の感情が湧き上がり満たされる

「いいぞ、イけ…俺も、もう…」

グリグリと気持ちのいい場所を突き上げ、ドロドロになっている性器をぎゅっとしごいてやる

「あぁぁぁっ!!」

その瞬間カズの体が可哀想なほど跳ね上がり、ドクリと精液があふれ出す

「くぅ、っ…」

それと同時に、中がまるで搾り取るかのように締まり
俺も、その体の奥に欲情を叩きつけた




















挙手されたので頑張って書いてみた
もうちょっと強引チックにしたかったけど、いつの間にかドSスネークと調教済みなカズの話になった
カズもうちょっと抵抗しろよ…
どうしてこう我が家のカズは快楽に弱くてスネークに従順なのか…

初めてシリーズで使おうと思ってた、自分で突っ込んで動けネタがかぶりどうしようかと思いましたが
初めてシリーズはカズ視点で書く予定だからいいやと開き直りました

何ていうか、我が家のエロスなネイカズはカズ受難ばかりだなぁと今思いました
今回も部屋に起こしにきただけなのに襲われてますし

あれです、今エロ書きたい症候群発祥してるんで色々見逃してください

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