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愛にもいろいろな形があると思う。自分が幸せになることもあれば、相手が幸せならそれでいいとか、お互い幸せとか、特定の対象がないのもあるし、依存しすぎて破滅を招いたりとか。幸福と共に、堕落に追い込むことも。形はそれぞれ。でもそれは全部まごう事なき愛。
だから確かに俺のこれも愛なのだ。
家に入ると彼女がいる。玄関にかけてきて、ただいまと言うとおかえりなさいと言って抱き着いてキスをする。最初にあった怯えはもうどこにも見当たらない。


「今日は何かありました?」

「いつも通り、試合は3‐1。選手達も毎回頑張ってくれてるよ」

「貴方のご指導のたまものなのでは?」


ありがとう、と可愛い彼女の髪をくしゃりと撫でるとくすぐったそうに笑う。荷物をするりと奪い先を歩く彼女の後を追いリビングに入る。綺麗に整った家具達、彼女によく似合うホコリ1つない完璧な部屋だ。
再び寄ってくる彼女。腕を広げると当たり前のように寄り添ってくる。言い付けは守った?と聞くと自慢げに「はい」とだけ答えた。


「いい子だ。明日もちゃんといい子で居られる?」

「はい、貴方の為になら」


俺に従順で逆らわない、俺無しでは何も出来ない俺に依存した彼女。自分の作り上げた完璧な彼女の姿に身体の芯の奮えを感じる。すっと右手を彼女に差し出すと、彼女は両手で包み込んで手の甲に優しくキスをした。
















(君は僕だけに愛を捧ぐ)

























120316
完璧主義コーチになった佐久間とか妄想した

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