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「…いっ」


小さく声を上げる名前。その右人差し指からは血がぷっくりと出ている。どうやら振り返る時に何処かの針がねか何かに引っ掛かったのだろう。全くついてない。


「どうした?」

「あ、いや…」


彼女の声にふとそちらを向く佐久間。指を見ている名前に気付くと、自分も彼女の指に目を向けた。


「切ったのか?」

「まぁそんなとこ」

「見せてみろ」

「あ、いや、いいのに」


おもむろに名前の手を取って傷を眺める佐久間に、名前大したこと無いのに、と呟きながらも従った。成す術のない彼女を尻目に、佐久間は彼女の手に顔を近づける。何かと驚く名前も無視して彼は血の出たその指を口に運んだ。


「ちょ、佐久間!?」

「ん?」

「何してんの!」

「止血」

「止血って!」


一瞬にして顔が赤くなる名前に対し、佐久間は平然としている。寧ろ満足気にも見えた。


「人間の唾液には治癒能力があるんだぜ」

「知っとるわ!あんたに手取られなかったら自分でやってた所です!」

「…もうちょっと待てば間接キスだったって訳か、惜しい」

「黙れ意味無し眼帯!」


ピキッと青筋を立てるものの、余裕そうに名前を見る佐久間に、名前は羞恥と焦燥のようなものを感じながら反論する。佐久間がやっと彼女の手を離したかと思うと、すっと立ち上がり名前に向かってニヤリと笑った。


「名前の血、ありがたく頂戴した」

「何それ何処の吸血鬼」

「何だよ。もっと血吸って欲しいのか?」

「バカ佐久間。早く練習いきやがれ」










vampire!





(トマトジュースじゃ足りないの)




















091122
短いwwwwいつになく短くて嬉しい^p^
本トは一之瀬君でやろうとしたけどページ作るの面倒でやらなくて、次丸でやろうと思ったけどまず我が持たない事に気付いてさっくんになった←←

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