屍累々。とは正にこの事で。 そんな屍を踏んで歩みを進める『モノ』の姿こそよく見受けられるが、そこに意志が有るようには思えない。
そんななかで、たった3人。 1人はトンファーナイフを振り回し、2人はナイフを振り回していた。
「「「弾がないッ!!」」」
乱れる姿こそ他と変わらないものの、他とは圧倒的に強さが違う。 戦闘能力のみならず、意志という見えないものも。
「これで最後か?」 「…恐らくは…」 「あっ、ガンパウダー見つかりましたです!」
緊迫感を一気にずる剥けにする、赤髪の楽天的な声。 白髪の青年はおお、と答え。青髪の少年は良かった、と安堵した。
「やっぱナイフ戦闘は効率悪いですね。」 「弾の節約には良いんだけどな。」 「思い切ってクローとか短剣とかにしちゃいます、真城さん?」
真城、と呼ばれた少年はすぐに錆びますって、と苦笑を洩らした。
トンファーナイフやナイフ、ダガーなど接近型の打撃を主な攻撃手段として活用する新妻はしょっちゅう武器を変えなければいけない。すぐに赤いものがべったりとこびり付き、最後には刃の部分が部分が酸化して使い物にならなくなってしまう。 それなら、中距離型のハンドガンの方がマシだろうと真城は思っている。
「リロードも弾も必要ないのに…」 「僕のはオートリロードなので大丈夫です」
ぎゅっ、と愛用のベレッタガンを大事そうに握る真城。そして、ホルダーにしまい込んだ。
福田も同じようにホルダーの上からトカレフを手のひらで包み込んだ。そろそろ使えなくなるな、と。
「さて、」 「やっぱ福田さんも気づいてましたですか?」 「結構分かりやすかったですからね。」
くるり、と踵を返して見上げた先には、何か黒く光るものが見えた。
「出て来いよ、スナイパーさん。」
有機的で意思のない動きが徘徊する中で、自分たちとそれが極めて異質だった。
分かることはそれだけ。 それだけで充分だ。
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ がっつり書いた。ネタとしてセリフ多めに書くつもりだったのにがっつり書いた。 いっそパロで長編作ろうかな…
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