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「遥…頼む、降りて」

…んちゅ…

「…ン、いや」

拒否されてしまった。
駄目だ、完全に脈打って血液が集中してしまっている。
そして、一息付くのに遥が唇を離した。

「遥が悪い、悪いんだからな」

瞬時に身体を抱き寄せ、俺は遥のするキスよりも、更に粘りを散らす口付けを返した。
唇を割り、舌が遥の口内を刺激する。

「ふっ…んんっ」

虎の猛反撃に遥は、すっかり身体の力が抜けてしまう。
それを見計らって、重なっていた股間部分をずらし、少し体を離した。これ以上引っ付いたままでは、確実に爆発していた。

交互に唇を吸い取るように重ね、熱い息が漏れる。遥の色っぽい吐息と視線に、背筋がゾクッとする。
虎は眉を寄せて唸る。

どうしようか。
いい雰囲気だけど、初めてが酔った勢いってのも嫌だし、第一こんな晒し者状態の公園でなんてのも嫌だなぁ。

口付けを交わしながら、そんな事を考えてたらグデッとした重さが伝わってきた。そしてそのまま、遥の頭がポテリと俺の肩に落ちる。

「?」

遥?
背中をさすって見るが、…無反応。

もしかして…



(17/30p)
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