※超次元注意:綱海ネコ化
細かい設定皆無なので雰囲気とノリのネタが許せる方はどうぞ





(う、か、かわいいいい)
だらしないと思いつつ、頬は緩みっぱなしだった。もともと動物は好きだ。どうして綱海さんがこんな姿に、とは思うものの、その姿が愛らしすぎてどうでもよくなっていた。
「やっぱ落ち着かねー…なんでオレばっかり」
体育座りに近い体勢の綱海さんは、大きく足を開いたその間で、尻の方からのびてきている尻尾を握ったり撫でたりして遊んでいる。髪と同じ色の毛に覆われたその尻尾と連動するように、こちらも同じく珊瑚色の猫耳が、綱海さんの頭部でぴくぴくと揺れていた。
体が猫と半々になったせいか、綱海さんの身長はだいぶ小さくなっている(木暮より若干大きいくらいかもしれない)。加えて、小さくなったせいかいくらか童顔に見える顔。様々な要素が拍車をかけて、綱海さんかわいい、ってことしか考えられなくなっていた。猫の耳の後ろあたりの頭を掻いている姿なんて、毛繕いしているようにしか見えない。
「ていうか、おまえを見上げるってのが新鮮で、なあ、立向居」
「へっ!え、あ、そうですね!」
ずいっと俺に顔を寄せて、にやりと楽しそうに笑う綱海さんは上目遣いで俺を見ていて。えっとあの、おれそろそろ、げんかいかもしれません。
「自分でもなんかヘンな感じなんだよなー…なあ、立向居ぃ」
首のあたりに、綱海さんが額をこすりつけてくる。髪の毛と、猫耳の短い毛が、顔を掠めてくすぐったい。死にそうなほど心臓がはやく脈打って、顔が熱くて焼けてしまいそうで、───
「ッ、綱海さんっ!!」
「あ───そうだ!この体で波乗ってみてえ!立向居、ボード持つの手伝ってくれ!!」

勢いよく俺が抱き着いたのは、綱海さんの小さな体ではなく、固い床だった。
じんじんと痛む鼻を押さえながら、顔だけなんとか持ち上げる。くるりと身を翻し、部屋の外へスキップで向かう綱海さんの後ろ姿は、庇護欲をそそる、それはもう愛らしいもので。
「ん? どうしたんだ立向居ー、はやく行こうぜー」
尻尾と耳と、頭上にのばした手も大きく振りながら、先程とはまた違う無邪気な笑みをこちらに向ける綱海さん。それはどう見ても、気まぐれな猫そのものだった。

(……って、綱海さん、その姿で外出ちゃダメですってばー!!)
(いーんだよ細けえことは!面白そうだしいいじゃねえか!)
(えええええ)


11.犬と猫の関係
:110222


にゃんにゃんにゃん


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