※ナチュラルに某戯言とクロスオーバーしていますが管理人の趣味です。
今回女主本人は登場しません。




悪しき王は倒された。
白銀、赤、青の、三人の王権者と、亡き師より王殺しの力を授かった白銀の王のクランズマン・夜刀神狗朗の手によって。
四色の王権者によるガチバトルに耐えきれず爆発したヒンメルライヒ号から飛び出す白い光の球体。白銀の王のサンクトゥム。

「・・・終わったな」
「ああ・・・しかし、夜刀神くんは大丈夫ですか?伊佐那くん」
「うん、一時的なものだから問題ないよ。クロが無色の王を斬る直前に僕の力を全開にしておいたから・・・流石にダメージ全部は相殺しきれなかったけど」

王権者三人は特に怪我も無く、あれだけの激しい戦闘の直後にもかかわらずけろりとしていたが、無色の王に直接止めを刺す役割を担った事で一時的にだがヴァイスマン偏差が急激に上昇した夜刀神は、主の力に包まれている状態ながらもぐったりとしていた。

「じゃあ、一旦下に降りようか」



大した衝撃も無く、白い球体はふわりと地面に着地すると同時に消える。
各々の王の無事な姿に歓声を上げて駆け寄ってくるクランズマン達。
飛行船の残骸の落下に備え待機していた彼らの下に向かう周防と宗像を見送り、待機していた黄金の王のクランズマンに夜刀神を託した伊佐那は、少し離れた場所に駐車していた真っ赤なコブラに歩み寄る。

「潤さんにいっくんも、ありがとうございました」
「あたしは依頼を請け負っただけだ。礼なら依頼人に伝えとくよ」
「はい、お願いします」
「社くん関連で動いたの、主に僕なんですけど、潤さん」

運転席に座るのは、艶やかな赤い髪を持ち、赤いスーツに身を包んだモデル顔負けのプロポーションを持つ美女【人類最強の請負人】哀川潤。
助手席には、墨汁をドロドロになるまで煮詰めたような底なし沼のような瞳を持った細身の青年【人類最弱の請負人】戯言遣い。
王としての記憶を失っていた社に【とある人物】からの依頼で記憶を取り戻させてくれた人物だ。

「あの子は元気?」
「力を使いすぎて少しダウンしていますが、問題ありません」
「そっか・・・今度会いに行くって伝えておいて。お礼がしたいから」
「はい」
「・・・さってぇ・・・と、あたしは最後の一仕事してきますかねぇ」

髪を掻き上げる動作すら様になる≪赤き制裁≫は、その美貌に見合った優雅な動作で運転席から降り立った。



どうやって尊さんの暴走を抑え込んだか?人類最強の鉄拳制裁と戯言遣いの必殺・戯言と猛獣使いのビンタと赤の姫の無言の威圧と青の王の泣き落としです。
 
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