4 NighT
 
「あははー!解剖は嘘嘘!ふんふん、へー君がねぇ、ほほう」

エレンの周りをグルグルと回り、最後は何故かニヨニヨ← しながらエレンの見た後、顎ヒゲの男に頭を小突かれ、あいたー!と声を上げる。

・・・なんともまぁ、恐ろしいテンションの高さだ。
ドン引きなうのエレンくん。


「おっと、自己紹介だね。私は調査兵団で分隊長をやってるハンジ・ゾエ。
 そっちの彼は同じ分隊長のミケ・ザカリアス。そうやって初対面の人の匂いを嗅いでは、」
「・・・・・・人間の匂いだな」
「ん?いつもは鼻で笑うのに・・・ミケは鼻が良くてね、遠くにいる巨人の匂いも嗅ぎ分けることが出来るんだ。
 やってる事は変人ぽいけどね!こんなでも分隊長を務めるほどの実力者ではあるんだよ!」

そう言ってケラケラ笑うハンジに、貴方も十分すぎるくらい変人です、と内心盛大に突っ込む。
一応口には出さない事にしたが。


「おっと、もう着いちゃった。ごめん、無駄話が過ぎたね。
 けど、心配しなくても大丈夫!むしろ説明なんてない方がいい」

重々しい扉の前で「やべー」っと言いたげな表情のハンジに、エレンは苦笑いで返すしかない。
幾らか緊張は解れたが、何が行われるかの説明くらい欲しかったのが正直なところだ。


「エレンが思っている事をそのまま言えばいいよ。勝手だけど私達は・・・君を盲信するしかないんだ」


扉が開かれると、その眩しさに、エレンは反射的に目を細めた。

長い間地下室にいたせいで、暗闇に慣れた目に陽の光は眩しすぎる。
慣れるまで結構時間が掛かった。


約一週間ぶりの陽光の中、中央に押し出され、跪かされると後ろ手に枷を嵌められる。

審議所には憲兵団、駐屯兵団、調査兵団の各代表者の他にも貴族や、神父と思われる服装の男の姿もあった。
・・・そしてアルミンとミカサの姿も。

エレンの身を案じるように、表情を歪める幼馴染みの無事な姿に人知れず安堵の溜め息を吐く。
 
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