3 NighT
  
だが、もし、あのまま何も考えず、
バカみたいに上官のロクでもない命令をそのまま実行していたら、死者は今回の比ではなかっただろう。



―-エレン、誰に何と言われようと、お前はお前が後悔しない道を選べ-―

アイツの“声”が聞こえた気がした。


「・・・その方が生存率が上がると考えたからです。
 常に人が集まる補給所に巨人が群がるのは予測できたことですし・・・・・・正直、あの時の上官方の作戦は作戦とは言い難いものでしたから」

自分達は公に心臓を捧げたが、犬死する為に兵士になった訳ではないのだから。

ちなみにエルヴィン曰く、命令違反したことは何とかなるかもしれないから問題ないとの事。
実績上げといて良かった。←


「君の同期達が、今回の作戦は訓練生の時に何度も練ったと言っていたが・・・本当かな?」
「はい。ウォール・マリア襲撃を前例に皆で考えました」

もしかしたら・・・あの時もエレンが気付かなかっただけで、実は“声”がこっそりエレンの思考と口を動かしていたのかもしれない。

「・・・おい、クソガキ。お前何でそんなにも落ち着いてやがる」
「“こう”なると予想していたからです。得体の知れない物を拘束するのは当然でしょう」

その言葉で、エレンは自分が巨人化出来る事を知っていたのだと察したのか、
エルヴィンは内ポケットから鍵を取り出した。
 
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