くるくる | ナノ

▽病院の屋上(微グロ注意)▽
ひ…一二三、?・な…夏喜





ヒュッ…グシャ

ひ「……お姉さん、何してんの?」
?「………見て分からない?飛び降りようとしてるの」
ひ「…何で?」
?「入院生活に疲れたからよ…薬ばかり飲んで、ベッドで寝てるだけなんてもう嫌だ」
ひ「ふーん。でも止めておいた方がいいよ」

?「…止めるの?」
ひ「お姉さんにはあんな風になって欲しくないもん」

ヒュッ…グシャ

?「あんな風?……どこ見て言ってるのよ」
ひ「見えない方がいいよ〜"あんなモノ"」

?「……」
ひ「ここさ、自殺スポットでしょ?死んでも未練があるヒトは繰返し"落ちるんだ"」

ヒュッ…グシャ

?「…」
ひ「お姉さん綺麗なんだからダメだよ死んだら」
?「どこが綺麗よ…髪の毛も色素が薄くなって白いのか、金色なのか分からないのに…お婆さんみたいじゃない」
ひ「でも俺は好きだよ!光に当たって綺麗に光ってる」
?「…」
ひ「お姉さん、眉間にシワ寄せちゃダメだよ。絶対笑うと可愛いから」

?「…何よ、貴方年下のくせに口説いてるの?」
ひ「口説いてないよ。素直に感想を述べただけ」
?「っ!」

看護師「あ、いたいた。夏喜さん、こんな所にいたんですか!もうそろそろ病室に戻って下さいな」
ひ「夏喜って言うんだ〜」
な「気安く呼ばないで!だいたい貴方が何者か知らないのに…」

ひ「一二三」
な「は?」
ひ「長月一二三(ナガツキヒフミ)!俺の名前」
な「……変な名前」
ひ「よく言われる(ニコニコ)」
看護師「夏喜さん」

な「分かってる!!…今回は止めとくわ。死ぬ気が失せた」
ひ「うん、でももう此処に来ちゃダメだよ〜」

ヒュッ…グシャ

な「……私には見えないけど、気持ち悪いんでしょ?この屋上」

ヒュッ…グシャ

ひ「うん…信じる?」
な「そうね、気が向いたらね」







ヒュッ…グシャ

ひ「君たちも可哀想だね。ま、気が済むまで"繰り返してなよ"。俺は無理に止めないよ」

ヒュッ…

ひ「視えない方がいいよ、こんな光景」





グシャ…
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