とりあえずB7まで来たが、今はB11で看守の3人から服を奪い取り、(下着姿で放っておいた)着替えている。んで、B10でパソコンの中に入っていた情報を見たら見事に俺たち3人バラバラだった…
これには驚いた。キースはフェンリル、ハイトはセイレーン、俺はノーネーム。

戦うのか…?と少し焦ったが、ハイトが「荷物を奪還するまで戦うのはなしで…」と言ってくれたお陰で助かった。肉弾戦とか苦手だからな、オレ。
んで、今の所は3人とも姿がバレていない。看守ってのは意外と間抜けだな…

「どう?足音聞こえる?」
「ん〜…何か3人分…でも看守の奴等じゃねぇみたいだ」

行けるまで上に行こう!と言うことを決めたオレ達。スムーズに行っていたつもりだが、何となく嫌な予感がするぜ…

「……看守じゃないって事は…囚人?」
「やだな…めんどくさい事になりそうじゃねぇか」
「それは俺も同意する」
「輝くん、会話聞き取れない?」
「………やってみる」

音なら拾えるが、会話を拾うのは苦手だ。意識を廊下の向こうにやる。



『…うB7で…か』
『誰かい…かなぁ?』
『はぁ…』



くそっ、聞こえづらい…



『どうしましょうか?看守がいたら…』
『その時はその時ですね、戦うしかないでしょう』
『え゙!?………僕絶対無理…』



「…………」
「?、聞こえた?」
「この声はマイル、キャロ、シアワセの3人…のはずだ」
「ふーん」
「どうする?この格好だと鉢合わせは危ないと思うが…」

それにこの声の大きさからして、もうすぐそこまで着ているはずだ…
キースとハイトとオレの会話に少し間ができた。さて、どうするか…
キースが何か言おうと口を開いたのと同時に…

『かかか看守っ!!』
「「「!!!」」」

背中から叫び声が聞こえた。3人で一斉に声のした方に向いたら、そこにはシアワセって奴がオレたちを指差している姿が目に入った…
隣にはキャロとマイル…がいる。
おいおい、めんどくさい事になったぜ;;

「どうするハイト、キース」
「…できれば何もしたくない」
「右に同じ」
「ふざけんなオレもだよ」



さて、この状況をどうしようか…



乱闘or逃走?



「できれば逃走がいい」
「「同意」」






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テーマ「人外ファンタジー」
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